幸福学は人生をデザインする—テクノロジーは人の幸せのために作られるvol.4

人の「幸せ度」でさえデータで明らかになってしまうこのご時世。しかし、この様に人間を機械的に追求し続けることは可能なのでしょうか? ロボットの研究を通じて、人間の進化の単純さに気付いた前野隆司さんが、人間をロボットと思うようになったきっかけを伺います。また「人の心」について、海猫沢めろんさんと前野さんが子供の頃に共通して感じていたこととは?

人間はどこまでロボットか?

人をデータや統計的なものとして見るドライな視点。それはなかなか受けが良くない非人間的なものだと思われています。

ですが、よく考えてみれば宗教を信仰している人も一種のマニュアルに則って生きているわけです。さらに今の話だと宗教で言われる幸せの法則もまた統計的なものだということです。

しかし、本当に、人はどこまでも機械的に理解できるものなのでしょうか?
そうした考え方をするようになった前野さんの過去について聞いてみます。

— 前野さんは、いつ頃から人間はロボットだと感じ始めたんですか?

前野 最初からじゃないかなあ、7歳とか。どうして僕の心はここにあるんだろうってことばっかり考えていたんですよ。それで「お父さん、人間って死んだらどうなるの」って聞いたら「何もなくなるんだよ」って言われてものすごいショックだったの覚えていますね。うわあ、なくなるのかあーって……。

— 子供ながらに死がわかったんですね。

前野 今思えば、7歳くらいで心の幻想性に気づいたんですね。だから悩んでたんですよね。そのあと、進化的計算やニューラルネットワークにはまってたのが1990年くらいかな。ニューラルネットワークや身体が進化するロボットの研究をしてたんですよ。そうするとね、意外とバンバン進化するんですよ。

— 何に向けて進化させるんですか?

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“すこしふしぎ”な科学ルポ

海猫沢めろん

漫画家・藤子不二雄氏はかつて、SFを「すこし・ふしぎ」の略だと言いました。そして現在。臨機応変に受け答えするSiri、人間と互角以上の勝負を展開する将棋ソフト、歌うバーチャルアイドル初音ミク、若い女性にしか見えないヒューマノイド……世...もっと読む

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コメント

_rokujo 前野さんも海猫沢さんもおもしろい MVPは「ペラペラな人間とか非人間的な人間のための文学はないのかよ!」 4年以上前 replyretweetfavorite

uminekozawa 人と機械の境界を探るルポエッセイ| #life954 4年以上前 replyretweetfavorite

consaba 前野隆司+海猫沢めろん 人間はどこまでロボットか?  #life954 #genroncafe 4年以上前 replyretweetfavorite