気づけば独りぼっち!俺が世界の中心病【後編】

自分が一番だと思い込むあまり、他人の能力を正確に判断できなくなってしまう「俺が世界の中心病」。ずんずん先生のもとを飛び出した屑谷先輩を待ち受けていたのは、幼なじみとの思わぬ再会でした。果たして屑谷先輩は、高すぎるプライドで曇った自分の心を変えられるのでしょうか? グローバル企業の実態をおかしく描いた『外資系はつらいよ』で人気のずんずんさんの新連載です。


みんな、一番になりたいかー!

おー!!!




人間だれもが、意識せずとも一番になりたいと思っているものです。

ほとんどの人は成長するにつれて、いろんな挫折を味わい、

「この広い世界で自分が一番になるなんて無理じゃーん☆」

と、現実の自分と理想の自分に折り合いをつけていきます。

しかしながら、この「一番になりたい自分」というものは、時折何かの拍子にひょっこり顔を出してきて、いつも困った事態を引き起こしてくれます。

例えば、自分より優れた人に嫉妬して攻撃的になったり、反対に自分がいかに相手より優れているかをひけらかしたり……、本当ならやらなくてもいいことをやってしまうのです。

この「一番になりたい自分」に自覚がないまま過ごしていくと、そのうちに

自分はなんでもできる!

という根拠のない「万能感」に支配されてしまいます。

こうなってしまうと大変です。

なんせ自分が一番優秀で正しいと思っているのですから、人の話なんて聞きません。

そして、自分より能力がある人間を認めず、いつも「俺の正しさ」を叫ぶことに躍起になっています。これが、社会人俺が世界の中心病の正体です。

こういう人はチームプレイができません。また、自分とは違う意見を認めないのでリーダーになることもできないのです。

俺が世界の中心病にかかった人は、心の目の病気です。

心のレンズが高すぎるプライドで濁ってしまって、相手の姿を正しく見ることができないのです。

そして、目の前に自分より優れた人がいたとしても、その人の能力を正しく測ることができないばかりか、その目に映っているのは「相手に比べて能力の劣っている自分自身」の姿なのです。

そんなみっともない自分の姿を見てしまうから、わけもわからずイライラします。

そして最後には、相手を拒絶してしまうのです。

大切なのは、濁ってしまった心のレンズをぬぐって、相手の姿をちゃんと見ること

そして、今の自分を認めることです。

世界は広く、自分より優れている人なんていくらでもいます。その人たちにいちいち突っかかっていたら身が持ちません。

自分自身が「なんでもできる」スーパーマンになる必要はないのです。

自分に出来ないことがあるのならば、それができる人の能力を認め、尊重する。

それが、自分の凝り固まった小さな世界から抜け出して世界を広げる、第一歩なのではないでしょうか。


屑谷先輩「ばかばかしい!」

そう言って、屑谷先輩は立ち上がりました。

陽太「え? 先輩、食べないんですか?」

屑谷先輩「なんかそんな気分じゃなくなっちゃったよ」

屑谷先輩はずんずん先生をにらむと、定食屋から出ていきました。

陽太「先輩……」

ずんずん先生「バリアが強い男ね」

ずんずん先生は舌打ちをします。

陽太「バリア?」

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自分の会社に不満を抱えている青年、出来内陽太(デキナイ・ヨウタ)。「こんな会社もうやめたい」と日々愚痴っている陽太の前に現れたのは、「産業メンヘラ医」を名乗る謎の女で……!? グローバル企業の実態をおかしく描いた『外資系はつらいよ』で...もっと読む

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コメント

pandam_dgl うわー同僚がまさにこれだわ~ 3年以上前 replyretweetfavorite

nananagai_jp 俺が世界の中心病の上司に振り回されている同僚に教えてあげよ 約4年前 replyretweetfavorite

zunzun428 後編もよろしくね( ๑ơ ڡơ๑)ﻌﻌﻌ❤ฺ 約4年前 replyretweetfavorite

zunzun428 知らない間に自分が一番と思っていませんか?そんな人の処方箋です〜*ଘ(੭*ˊᵕˋ)੭* ੈ✩‧₊˚ 約4年前 replyretweetfavorite