堀紘一(株式会社ドリームインキュベータ)vol.3 企業は種火、篝火(かがりび)と大きくなる

ボストン コンサルティング グループの社長として成果を出し続け、その地位を不動のものとしていた堀さんは、一転、起業を決意します。堀さんは、なぜベンチャー企業のコンサルティングを行うドリームインキュベータを立ち上げたのか。そこには、日本のベンチャーの可能性にかける信念と、とある感情がありました。

「経営はできないだろう」と言われるのが悔しくて

藤野ボストン コンサルティング グループ(BCG)の社長として、まだまだ活躍できそうだというときに、ドリームインキュベータを立ち上げられた。これは、どうしてだったのでしょうか。

 BCGっていうのはやっぱりアメリカのプロフェッショナルファームなんですよね。藤野さんもゴールドマン・サックスで働いた経験があるからわかると思うんだけど、日本の経営とは少し違う。だから、そのプロフェッショナルファームの良さと、日本的経営の良さを融合したようなコンサルティングができないかと考えたんです。できるかどうかはわからないけれど、挑戦したいと思った。それが最大の目的です。あとは、悔しかったからですね。

藤野 悔しかった?

 この頃には、社長の前で講演することも多くなっていたんだけど、「堀さんは経営学については確かに詳しいかもしれませんが、ご自分で経営するのは無理でしょう。経営はそんなに簡単なものじゃあありません」と言ってくる人がいるんだよ。まぁ、言わないだけで、思っている人はいっぱいいたんだろうね(笑)。それで、「このやろう、おれもやってやるよ」と奮起したんですよね。

藤野 僕も、そういうことをよく言われますよ。

 やっぱり? ファンドマネージャーも言われるだろうなあ。「結局自分じゃ何もできないだろう」って言われると悔しいよね。

藤野 悔しいですね。だから僕も会社をつくろうと思ったんです。

 もう一つ、すごく個人的な理由があって、それは最終的な居場所がほしかったということ。まあ、ロータリークラブに入るとか、なじみの喫茶店をつくるとか、そういうやり方もあったのかもしれないけど(笑)、それじゃちょっと寂しいですね。経営は若い人に譲っていくとしても、いざというときには自分事として力になれる会社があるっていうのは、生きがいになるんじゃないかと思ったんです。

藤野 独立してみて、何か変わったことはありましたか?

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