それでも僕は、外科医をやめない

雨は夜更け過ぎに

本日はクリスマス。今回の雨月メッツェンバウム次郎先生のエッセイは、いつもと趣向を変えた小説スタイルでお送りします。

今日は朝からピアノ線のような雨が降っていた。

僕はいつものように朝7時に目をさます。ベッドから降りると、古いアパートの床がみしりと音を立てる。やかんを火にかけ、お湯を沸かして熱いコーヒーを淹れる。マグカップは一昨年ロサンゼルスで買った、青いビルの立ち並ぶ陶器だ。「The City Of Angel」とプリントされている。

火傷しないようにふーふーと気をつけながら、少しずつ口に含む。口の中に広がるコーヒーの香りが、なんだか体全体を包んでいるような気になる。

昨日、夜更け過ぎのBARで聞こえた言葉。あれは一体何だったんだろう。きりりとわずかに胃が痛む。考えるのは止めにする。

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それでも僕は、外科医をやめない

雨月メッツェンバウム次郎

高学歴エリート集団だと思われがちな外科医の世界は、実は、毎日人を切り刻んでる特殊な世界です。現役医師が語る外科医の世界は、とっても不思議な世界。毎日、さまざまな患者さんと接し、手術をするなかで感じたことを、ありのままに語ります。not...もっと読む

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MiUKi_None |雨月メッツェンバウム次郎 かわ https://t.co/xK12iw7dUo 4年弱前 replyretweetfavorite