Q.クッキングパパいちの愛され女子は誰?

クッキングパパに登場する女子たちはみな美人で優しい。荒岩の妻の虹子なんて相当愛されているし、部下の木村夢子や種ヶ島恵なんかも美貌の持ち主ゆえにモテている。そう、いわゆるモテキャラばかりが登場するのだ。そんななかでクッキングパパの愛読歴うん十年以上の著者澁谷氏が愛されキャラは一体誰かを分析。それはあのタフな佇まいの……50代にしてシニア恋をして院長夫人となった……誰だかわかるだろうか。

A.荒岩の妻・虹子さん? 元金丸産業のマドンナ、夢ちゃん? ミスからしめんたいファイナリスト、種ヶ島ちゃん? ……いいえ、クッキングパパの母、カツ代さん!

クッキングパパの登場人物は善人ばかり。とくに女性陣は、みんなキュートで優しい。そのなかで一番の愛され女子は、一体誰なのか。荒岩の妻の虹子なんて相当愛されているし、荒岩の部下の木村夢子や種ヶ島恵なんかも、美貌の持ち主ゆえにモテている。

しかし、私は言いたい。

クッキングパパNo.1愛され女子は、強気で強引、ちょっとわがまま、でも彼女のことを放っておけない……。

クッキングパパの生みの親、「カツ代」なのだと。


No.1愛され女子こと荒岩カツ代。タフな佇まいが魅力©うえやまとち/講談社

以前紹介したように、カツ代は若い頃に夫を亡くし、女手ひとつで荒岩と妹の味知を育て上げた、強き女である。病院の賄い婦としてガンガンに脇目もふらずに働き、パチンコと漬け物を愛し、煙草はエコー。カツ代のイメージは無骨そのものだ。しかしカツ代は、50代にして病院の院長である吉岡氏と再婚し、玉の輿に乗っている。

当時1987年、シニア婚はまだ珍しい時代だった。

それだけでなく、再婚してからのカツ代の吉岡氏からの愛されぶりは、なかなかうらやましいものなのだ。ありのままに生きても愛される、そんなカツ代の愛されポイントを整理してみよう。

愛されポイント1. ときには相手の懐に土足で踏み込む強引さも大切!

カツ代は当時勤続30年を超えるベテラン賄い婦。 ある日、院長室の前を通りかかったときに、院長室から本が溢れ、廊下にまで本が積まれて散らかっている状況が、きれい好きのカツ代の片づけスイッチを入れてしまう。

「なんかネッ この部屋は少しは片付けんしゃいっ!!」と院長室に怒鳴り込み、勝手に本の片付けを始めてしまう。気が強く胆の太いカツ代にとっては、相手が院長だろうがなんだろうが関係ないのだ。

普通ならクビになってもしかたないくらいの無礼かもしれないが、温厚な吉岡氏は怒鳴り込んできたカツ代に戸惑いながらも、カツ代の強引な片付けを受け入れ、生涯をかけて集めてきた本を整理する決意をするのである。


強引に吉岡氏のテリトリーに踏み込むカツ代©うえやまとち/講談社

本の整理という共同作業をするうちに、吉岡氏はカツ代と過ごす時間がとても楽しいと言うことに気づく。

吉岡氏は生涯を医学に捧げていたけれど、ここにきて初めてカツ代に恋をしたのだ。

吉岡氏の肩書きも地位も関係なく、対等に接するカツ代のような女性の存在は吉岡氏にとってはものすごいインパクトだったにちがいない。すっかりカツ代を好きになってしまった吉岡氏は初めての恋にも関わらずものすごく素直に自分の気持ちを告白している。


吉岡氏 渾身の告白©うえやまとち/講談社

愛されポイント2. 媚びるな! しかしリスペクトは持て!

吉岡氏のこの渾身の愛の告白にもカツ代はつれない。

病院院長からの愛の告白なんてなかなかないことだが、カツ代は人を肩書きや地位で判断するような女ではない。さらには最初は吉岡氏のことを院長とも認識していなかったらしく「院内を散らかす変なやつ」としか思っていなかったようなのだ。当然本の整理も、吉岡氏に気に入られようとしてしたことではなく、単に「散らかってるのを見て我慢ができなかった」からやっただけのこと。

吉岡氏の必死の告白を「冗談はそのくらいにしとき!」と一蹴する。カツ代はつくづく媚びない女なのだ。

しかしある日、たまに一緒に食事をする吉岡氏が、患者さんへの気遣いからカレーやにんにくなどの匂いの強い料理を避けていることに気づいたカツ代は吉岡氏の人を思いやる心意気に敬意を抱き、交際をOKするのだ。

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クッキングパパの謎

澁谷玲子

開始から30週年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。ガッチリとした体型としゃくれたアゴがトレードマークの無骨な九州男児・荒岩一味が織りなす、身近な素材を作って作った絶品料理の数々に、ヨダレを垂らしながら読んだ読者も...もっと読む

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コメント

sodatomo 時には土足で人の心に踏み込むことも必要。おせっかいも程よければよしですねw  4年弱前 replyretweetfavorite

moe_sugano ここまですごくはないけれど、やっぱりわたしは愛され女子だ(爆)→ 4年弱前 replyretweetfavorite