case 4 海外不動産の罠
手続きに10年!!
相続税増える場合も
親から子・孫に豊かさを引き継ぐため、海外資産を増やそうと考える人は多い。だが、そこにも思わぬ落とし穴がある。
東京都内で2015年7月に行われたフィリピン不動産投資セミナー。そこに85歳の父と50歳の息子の姿があった。フィリピンの不動産は近年、人気が高まっている。従来、人気だったマレーシアではマンション価格が高騰し、空室率も高い。それに比べ、フィリピンはまだ割安感があるためだ。
神奈川県からセミナーに来た親子は、横浜市郊外の地主だ。参加の目的は、日本株中心の資産を成長が見込める新興国のマンションに組み替えることだ。「私ももう長くはない。アベノミクスもそろそろ限界だから、新興国に投資して財産を残してやる」。都内に向かう車中で、父が息子に語った。
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