商品に応じ4タイプ
店舗戦略を見極める
「なかなか売れないんですが、やっぱり無理なんでしょうか」
楽天で、ECコンサルタント(ECC)として800店以上を担当、現在はネットショップのコンサルティング事務所、コマースデザインを運営する坂本悟史氏の元にはこうした相談が多く寄せられるという。
リアルの店舗が不振で、ネットショップならうまくいくだろうと期待して開業したものの、鳴かず飛ばずの店は星の数ほどある。そのほとんどが、「店や商品の特徴と、ネットでの展開がマッチしていないケース。まずは、自社の特徴を把握することが大事」(坂本氏)だという。
そこで図3‐3を見ていただきたい。これは、縦軸を集客力、そして横軸を利益率とし、取り扱う商品によって4タイプに分類、重視すべき点をまとめた。
まず、多くの店舗が同じような商品を展開している「型番・ブランド品」タイプ。品ぞろえと価格に気を配れば一定の集客は見込めるが、ライバルも多い。そのため、商品数を増やして固定客を確保するとともに、検索で上位にくるよう対策を取る必要がある。
こだわりの商品を展開する「オリジナルタイプ」は、商品の魅力を消費者に訴えるため、縦長のページ作りが効果的だ。こだわりのポイントや、他店の商品にはない特徴を丁寧に書き込んでいく。
ただし、「私の家族も大好物!」などと書いても伝わらない。数字などを用いてできるだけ具体的かつ客観的な表現を心がけよう。
マニア向けの商品や、人生の一時期にしか購入しないような商品を扱う「ニッチタイプ」は、客の発掘が鍵を握る。そのため、商品の紹介だけでなく、関連する知識のPRや相談コーナーの設置も効果的だ。
最後に、さまざまなタイプの要素を取り入れた「総合タイプ」は最もライバルが多いだけに、商品数アップや検索対策、縦長ページの作成などあらゆる対策が必要となる。
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