12月に入り、ようやくパリの街にクリスマス・イルミネーションが一面に灯りました。
テロという悲劇は起きたもののパリジャンたちの生活は続き、クリスマスは今年もパリにやってきたのです。いつもと違うのは、イルミネーションにはフランスのトリコロールカラーが目立っていることでしょうか。
モンマルトルの丘から見たパリの夜景
パリの観光業界で働く友人によると、例年12月は日本人観光客が増える時期。チケットも安いこの時期に、パリでロマンチックなクリスマスを過ごす人が多いようです。
せっかくのパリ行きの予定をキャンセルするかどうか迷っている方々から、「今、パリの状況はどうですか?」という問い合わせもちらほら耳にします。
前回の記事でもお伝えしたように、いつも通りのパリに戻ろうとしている気配はありますが、町中で兵士をみかけるなど警備は厳しくなっています。驚くべきことに、テロに屈するまいという思いから、あえてカフェのテラス席を陣取るパリジャンの姿もあるほどです。
本格的な冬を迎えたパリでは、この時期しか見られない白い霧に包まれた美しい風景もみられます。食がいつもより美味しくなるのもこの時期ならでは。
マルシェや鶏肉屋を覗いてみれば、まだ羽がついたままの鳥たちがぶら下がるジビエが出迎えてくれます。ほかにも立ち飲みバーで、ビネガーとエシャロットで味付けしたフランス生ガキと冷えた白ワインを一杯やるのも乙。
チーズ屋で生チーズを丸ごと購入し、オーブンでとろとろにとけるまで熱したところにバゲットにまとわりつけて食べればもう昇天。有名パティシエに行けば、秋冬限定のモンブランや濃厚チョコレートケーキがずら〜りと並びます。
我が家の冬の定番は、ムール貝の白ワイン煮
冬はパリジャンたちもダイエットを忘れるほど、食を楽しむ時期なのです。また、冬に全盛を迎えるサーカスやオペラ・バレエの鑑賞も忘れてはいけません。
こんなにも楽しみが溢れる冬のパリ旅行をキャンセルするのは残念なことです。ですから今回は、これからパリを旅行される予定の方に、少しでも安全に、そして旅行を楽しんでもらうためのポイントをお伝えしようと思います。
パリに住んでいる日本人の1人として、普段から私が気をつけていることや、テロの情報収集についてなど、参考になればと思います。