独立するのも、企業で大きな仕事をするのも刺激的な働き方
黒川伊保子さん(以下黒川) はあちゅうさんが作家になったきっかけは?
はあちゅうさん(以下はあちゅう) 私は2歳から作家になりたいと思っていて、18歳でブログをきっかけに本を出してから、自己啓発本やその翻訳本など毎年1冊ずつ出しています。今は小説に取り組んでいて、来年発売予定です。
黒川 ずっと作家1本でやっているんですか?
はあちゅう 大学を卒業してから2社を経て、去年の今頃独立したので、作家と言えるようになってようやく1年たったところです。でも、本だけでは食べていけないので、オンラインでサロンを開いたり、メディアや広告に出演したりと、色々やっています。
黒川 はあちゅうさんは今29歳と伺ったんですけど、私が同じ歳のときは研究一筋で、食べて行くために何かをするなんて考えたこともなく、のほほんとしていたから、ただただ感心してしまいます。
はあちゅう 私に限らず、今の若い人の中には色々な働き方をしたがっていて、会社にこだわず、自分の仕事を作りたいと思っている人も多いように思います。会社の仕事が自分の仕事と思えないというか。
黒川 それは自分の名声にならないから?
はあちゅう 名声というより、自分の実績にならないとか、ただ時間を引き換えにしてるだけ、と感じているんじゃないでしょうか。
黒川 私は理系の研究職だったから、そういう風に感じたことはなかったかな。この分野は、大きな会社じゃないとできないこともあるんですよ。ロボット作りたくても一人じゃ作れないし、何百億円もの研究費がかかる研究もある。それは社会という大きな船に乗っていないとできないこともあるので。
はあちゅう 私の周りは文系の人が多いから、理系の方たちとは違うのかもしれませんね。
ペットロボットのコミニュケーションエンジンの研究で気づいたこと
黒川 私が独立するときは、大企業でないとできないことと、自由になることとのバーターでした。会社にいれば、自分で何もしなくても世界の最先端の研究が集まってくるし、私にとっては会社も刺激的な場所でしたけどね。
はあちゅう 黒川さんが独立されたきっかけは何ですか?
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