こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
秋も深まり、ずいぶんと冷え込んできました。風邪を引かれたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。なんと私も久しぶりに風邪を引いてしまいました。
ですから今回は、「医者が風邪を引いたらどうやって治すのか」について書くことに致しましょう。たまには医者らしいことも書かないとね。遠くに住む妹が先日「医学の話はツマラン、こじらせ話だけ書いてよ」と滅多にこないLINEを送ってきたことは、もう忘れます。
結論を急げば、
<風邪になった時の対処法>
1、 仕事や学校を休めるなら必ず休む。薬は何も飲まないか、消炎鎮痛剤(ロキソニン等)のみ
2、 休めない時は、熱があったら消炎鎮痛剤(ロキソニン等)を飲み粘る
です。
ちなみに私の専門は外科です。外科医という仕事は主に、「どうしても薬で治せず、身体を切って悪いところを切除しなければほっといたら死んじゃう病気」を対象にしか仕事をしませんから、風邪は専門外です。
ところが風邪を専門にしている医者というのは存在しません。何科のドクターでも(きっと心を診る専門家の精神科のドクターであっても)みなほぼ同じように治療が出来る疾患です。
そして、風邪を引いても私はほとんど薬を飲みません。意味がないからです。
医者によっては、お茶碗いっぱいくらい飲むドクターも居るんですよねえ。不思議とこのあたりは極端に分かれます。
さて、私はなぜ風邪を引いても薬を飲まないのか。説明するために、まず風邪という疾患の説明をごく簡単にしましょうか。
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