風邪をひいても会社に来るバカっていますよね。
おいよせ、周りにうつるだろう!って思っても本人は真剣そのもの、別に自分がいなくても仕事は回る。
他にやってくれる人がいる。
そんなことはわかっているはずなのに無理してしまう。
こんな人は知らない間に「会社」のいけにえになっている可哀想な羊ちゃんなのです。
どうして人は無理をしてまで仕事をしてしまうのでしょうか。
多くの人は他の人に迷惑がかかるという責任感から動いているのかもしれません。
しかし、また一方で「罪悪感」から働いているのも確かです。
社畜体質の方は、この罪悪感を強く感じるようになっています。
できなかった自分が悪い
こんなことになった自分が悪い
自分の能力がないから悪い
こういった罪悪感からから逃れるために、必死で働いているのです。
この罪悪感から逃れた先に得られるものはなんでしょうか。
それは人からの「拒絶」が避けられるということです。
自分の責任である仕事を放棄してしまえば、上司、同僚から失望されます。
失望されれば相手にされず、拒絶されることになります。
人は人から拒絶されればそれは誰だって傷つきます。
心を傷つくことから避けるために、体を傷つけているのです。
責任を果たそうとしているけれど、実際は自分を守るためにすぎず、人からの拒絶で心が傷つくことを避けるために、自分の体と心を自分自身で傷つけているのです。
自分自身を犠牲にして、他人のいけにえとなることで、人からの拒絶をさけ承認を得ようとする行為がこの「いけにえの羊ちゃん病」です。
自らを犠牲にして得られる承認は、一時だけ充足感を与えてくれるかもしれません。
しかし、疲れた時は休むべきです。
自分が満たされてこそ貢献しようという気持ちが生まれます。貢献していけば、また承認と尊敬を得ることもできるでしょう。
また、自分が枯渇していれば、何か組織に貢献したとしても、自分自身が搾取されているように感じてしまいます。
人間の心は本当に不思議です。
会社はあなたの生活の一部ではありませんが、あなたの人生のすべてではないのですから、
休まなければいけない時は、休みましょう。
ずんずん先生「どう? 私の完璧な処方箋は」
陽太「休めるときは休む……」
ははっと陽太は力なく笑いました。
陽太「そうですね……でも、本当についてないですね」
ずんずん先生「ついてない時が起こった時は……」
ぽつりとずんずん先生は続けました。
ずんずん先生「どうしてこんなことが自分に起こったのか、暗闇の中に光を当てるのよ」
陽太「……光を?」
ずんずん先生「そうすれば、今まで隠していたものが見えるはずだから」
陽太「……隠してるもの……? なんですか? それ……難しすぎてわからないや……」
そう言って、陽太はゆっくりと目を閉じました。
そういえば会社に入ってから、自分のために休むなんてことあんまりなかったかもな……
そんなことを思いながら陽太は眠りに落ちたのでした。
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