■いろいろあった10月
『エベレスト』を見てきました。自費で。
試写も行けたっぽいんですが、割と唐突に決めたのでこうなりました。招待していただいたのは『ハーモニー』で、「『ハーモニー』の試写行きますか?」と訊かれた時に「行きます行きます行きたいです。ところで『虐殺器官』ってそろそろでしたっけ? あれも見たいんですけど」と言ったら、あれ携帯が壊れたのかな? というぐらい沈黙されてから「ご存じないんですか?」と言われて「? 何が?」という会話などをした影響により『ハーモニ』ーのレビューは致しません。
やんごとなき業界の事情に興味はありませんが、取りあえず「眉毛の次は、今度はヒゲかよ」と思ったので是非、次は何が過大に強調されるのかをいつの日か確認できるといいですね! とうふ店のロゴ入れるのも忘れないで下さい。
■なんで山に登るのか?
ともあれ『エベレスト』なんですが、『神々の山嶺』が何故か突然映画化されるという情報と混ざってしまって「? 何? どっち? 別物?」と若干、混乱したのですが別物とのことで、僕の脳内で「何か凄いやつ」という引き出しに収まったまま動かない『神々の山嶺』と比較してしまえという邪悪な心で鑑賞しました。
『神々の山嶺』はストイックな山屋の話なんですが、これと『孤高の人』とか読んでるので「山に登る人は社会不適合者になるほどストイックな人」というイメージ強かったんですが(『孤高の人』の漫画版とか原作アレンジしすぎてて相当良い)、今回の『エベレスト』は商業登山隊の大量遭難事件をベースにしているらしいのでいい意味で真逆だったと思います。
仕事でやってる感がとても強い。それぞれ単独だったらエベレストなんか何の問題もなく登って降りて来られるんじゃないのですかという人たちが、アマチュア登山家を率いるという生活感に溢れる光景。参加者が「登頂失敗は別にいいけど渋滞するって何だよ、俺は65.000ドル払ってんだぞ!」ってキレちゃうほど混雑してる。みんな同じ日にお客さん率いて登頂目指すもんだから寒くて薄い空気の中で一時間待ちとかザラ。
というか参加費高くない? ってちょっと思ったんですけど。「日本円にして約700万円である」ってアムロの声で聞こえてきたし。それ貰えるんじゃなくて払うんだよね? って。ピースボート七周分。エベレストとか登ろうと思ったら凄いお金かかるのは知ってたんですが(『神々の山嶺』でも『孤高の人』でも苦労してたし)、それが渋滞するほどたくさん参加するって、みんな金持ってんな~ってなって見る目が変わってきた。
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