蛭子の論語

第2回】ギャグ漫画家・谷岡ヤスジさんの「鼻血ブー」

前著『ひとりぼっちを笑うな』が大きな反響を呼んだ蛭子能収。11月10日に発売される新作のテーマはなんと「論語」。孔子が残した言葉の数々を見て、蛭子は何を思い、語るのか。この連載では新書最新刊『蛭子の論語
自由に生きるためのヒント』(角川新書)から、エッセンスを抽出してお届けいたします。息が詰まるような現代で自由に生きるためのヒントが満載、お楽しみください。


蛭子の論語 自由に生きるためのヒント

●わからないことがあれば人に聞けばいい

子曰く、学びて思わざれば、則ち罔し。思いて学ばざれば、則ち殆し。
(為政第二 一五)

【訳】老先生の教え。知識や情報をたくさん得ても思考しなければ、どう生かせばいいのか分からない。逆に、思考するばかりで知識や情報がなければ(一方的になり)、独善的になってしまう。(バランスがとれていることが必要である)。
【編集部訳】「学ぶこと」と「考えること」のバランスが大切。

 この『論語』を僕自身に置き換えてみると、「考えること」のほうが先行しがちで「学ぶこと」は後回しのタイプですね。そのために、ときどきすごく〝独断的〟になってしまうんですよ。そこはきちんと反省しなければならないし、足りない部分。

 もちろん、このままではいけないとは思っているので、日頃から知識や情報を得ること(学こと)を自分なりに心掛けてはいるのだけど、どうしても本を読むのがおっくうだから困ったものです。

 スポーツ新聞(『デイリースポーツ』)や週刊誌(『週刊アサヒ芸能』や『週刊新潮』『週刊文春』など)は愛読書だから毎日、毎週買って読んでいるけど、長編小説はとても読みきれない。せいぜい真剣に文字と向き合うのは、バラエティ番組やお芝居に出るときの台本を読むときくらいかな。

 なぜ苦手にしているかと言えば、本を読んでいると難しい漢字が出てくるじゃないですか。つまり、読めない漢字や意味がわからない漢字ですね。でも、その漢字を調べるのが面倒くさくてダメ。それで、そのまま放っておいて適当に読み進めしまうと、文章全体を理解することができなくなっちゃう。漫画だったら、絵を見ていればだいたいの意味がわかるのに、小説っていうのは本当にやっかいです。

 そういえば、「鼻血ブー」を流行らせたギャグ漫画家の谷岡ヤスジさんが、よく言っていましたよ。「漫画っていうのは小学生が読むものだから、なるべくやさしい言葉を使って、できればひらがなだけで描け」って。

 その谷岡さんの言葉、とても共感するものがあります。難しい漢字を使うと、僕のように読まないっていう人が必ずいるでしょうからね。だから、自分が漫画を描くときは、なるべくわかりやすい言葉を使って、読み手の知識は自分と同じくらいだと想定して描くようにしているんです。

 僕は、自分が出演している番組を含めて、基本的にテレビもあまり観ません。でも、最新の知識や情報を得るために、『ミヤネ屋』とか『報道ステーション』といった情報番組・ニュース番組はなるべく観るようにしています。

 これ、かなり図々しいかもしれないけれど……いつかそういう番組にコメンテーターとして出てみたいという〝夢〟があるんです。でも、まったく声が掛からないんですよねえ。僕にオファーがくるのは、基本的にはバラエティ番組、一辺倒。しかも、ロケをベースにしたものが圧倒的に多いんです。生放送では使いにくいのかな……?

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前著『ひとりぼっちを笑うな』が大きな反響を呼んだ蛭子能収。11月10日に発売される新作のテーマはなんと「論語」。孔子が残した言葉の数々を見て、蛭子は何を思い、語るのか。この連載では新書最新刊『蛭子の論語 自由に生きるためのヒント』(角...もっと読む

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コメント

RieDorji 日本の同質主義と関連しているんだけれど、皆が知っている情報は必ず知らなければというプレッシャーが日本は異様にあるー>多少知らないことがあったとしても、飄々と生きていくこと 4年以上前 replyretweetfavorite