その空間に入ると、一瞬にして、
「あ、違う世界に足を踏み入れた……」
との実感が湧き起こってまいります。そこはいつもの場所ではない、なにか特別な場所だ。そうはっきりとわかるのです。霊的な感触、神秘体験、宗教が絡んだ敬虔な気持ち。言い方はいろいろありましょうし、どう呼んでも差し支えないのですが、とにかく、ここでしか味わえない空気が存在するのはまちがいありません。
東京六本木、森美術館で始まった「村上隆 五百羅漢図」展のメイン作品、《五百羅漢図》が並ぶ一室です。
羅漢図=《五百羅漢図》2012年 ©Takashi Murakami/KaiKai KiKi Co.,Ltd.All Right Reserved.
この続きは有料会員の方のみ
cakes会員の方はここからログイン
読むことができます。