結婚のためのヒント
何でこんな人と結婚したんだろう? ①
産婦人科医という職業柄、夫に対する愚痴をよく聞かされます。最近目立つのが次の一言。
「私だって働いているのに、子育ても家事も全部私に押しつけて、協力してくれません。朝から晩まで息つくヒマもない。もうくたくたです(涙)」
母親がイライラして疲れているので、幼い子どもたちも、ちょっと気持ちが不安定。これはマズイと思い、夫君に会って話を聞くと、実はちゃんと手伝っていました。ただ、方向がズレているために評価されていないのです。
その原因は女性と男性の「脳」の差にあります。
たとえば「お醬油買ってきて」と頼んだとしましょう。夫はスーパーにでかけ、妻を喜ばせようと棚から一番高級なお醬油をセレクトする。そして「この醬油で、うまい刺身を一緒に食べよう」と、ついでに鮮魚コーナーで中トロの柵も購入したりする。
でも妻が頼んだのは〝いつもの〞お醬油でした。だから袋から出すと「違うじゃないの!」と文句を言われ、しかも夕飯にはすでにブリの照り焼きを用意しているので、「なんで余計なものを買ってくるのよ!」と叱られてしまいます。
夫からすれば「だったら、初めからそう言えよ」ですよね。メーカー名・商品名を指示し、夕飯のメニューは決まっていると論理的に説明しないと、左脳で考える男は妻の期待通りには動けません。食器洗いも同じ。〝いつも妻がやっている〞ように汚れが落とせないと、ムッとされますが、これも「こうやって洗うのよ」とレクチャーが必要です。
女性の右脳は感覚優先で、一言足りません。その結果、夫は叱られるのが嫌さに、家事をやらなくなり、しまいに家に帰ってこなくなります。解決策はただ一つ。
「夫のことは、犬だと思え」愛犬をしつけるように、丁寧にわかりやすく説明し、上手にできたらにっこり笑って褒めてあげてください。
「水」や「波動」研究のエキスパートとして、宇宙の真理を追究してきた故・江本勝(えもとまさる)氏によれば、私たちの周囲には4000億ビットの情報があふれていますが、五感でキャッチできるのは、たったの2000ビットだとか。寝食を共にする夫婦でも、見るもの・聞くもの・感じるものはまったく違うのが当然です。そして、違うからこそ、学び合える。魂が磨かれる。
私たちは中間生で待機している間に、この人と△歳で結婚し、お互い成長しようというシナリオを用意しているといわれます。夫はあなたが決めたパートナー。あなたも、夫が求めたパートナー。そう思って、夫の良い面を見直してください。
何でこんな人と結婚したんだろう? ②
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