なぜそこまでして戦い続けるのか?」にドラマがある—将棋女子座談会vol.4

個性的な天才たちがひしめく将棋界。そのなかでも異彩を放つのが、七タイトル制覇という前人未到の偉業を成し遂げ、45歳となった今でもトップ棋士として活躍する羽生善治四冠。彼をめぐる棋士たちの言動は、女子たちの心を大いに燃えたぎらせるそうで……。ちょっとだけミーハーな将棋女子座談会、いよいよ最終回です。

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【座談会メンバー】

トウテムポール
漫画家。『或るアホウの一生』著者。家族の影響で子どもの頃から将棋の観戦に慣れ親しみ、今回漫画の題材に。


あじこ 
36歳主婦。ふだんは筋金入りのジャニオタだが、羽生善治四冠と森内俊之九段の名人戦をきっかけに「観る将」の世界へ。推している棋士は橋本崇載八段。


もぐもぐ 
ブロガー。プロ棋士とコンピュータソフトが戦う団体戦「電王戦」をきっかけに、個性豊かな棋士たちに興味を持つ。推している棋士は斎藤慎太郎六段。


イシイ 
33歳会社員。ニコ生の「棋士人狼」をきっかけに「観る将」に。タイトル戦だけでなく順位戦まで幅広くチェックしているが、一番好きなのは羽生善治四冠。

羽生善治四冠という絶対的な存在

— いろいろな棋士の方のエピソードをうかがって、ちょっと将棋が身近に感じられてきました。

イシイ でもやっぱり、将棋界について語るときは、羽生善治四冠のことを語らないわけにはいきません! 羽生先生のラスボス感は凄まじい。

もぐもぐ 今の将棋界は、羽生先生を中心にした神話、と見ると、ざっくり把握がしやすいですよね。

あじこ 羽生先生のことを他の棋士が語っている話を聞くのはすごく好き。たとえば渡辺明棋王が「羽生先生は個性がないから弱点がない」と言ったのって最高じゃないですか?

一同 (うなずく)

あじこ 仕事でもなんでも「どれだけ個性的になるか」勝負のところがありますよね。でも羽生先生はフラットで最強。なんか化け物みたいじゃない? イシイさんは羽生先生推しなんですよね。

イシイ はい! 羽生先生はふだんは優しくほがらかなのに、対局中に時折「鬼」のようなすさまじいオーラをまとわれることがあるんですよ。そのギャップにやられました。
 特に、昨年の王座戦、豊島将之七段との五番勝負で最終局での羽生先生はすごかった。負ければタイトル失冠という大一番。難解な終盤戦で1分将棋に追い込まれた羽生先生は、ものすごい形相で盤上を凝視し、もがきながら苦しみながら、なりふり構わずに将棋を指していました。手が震えて駒をうまく置けないこともあったんです。その鬼気迫る姿に「人間ってこんなふうに生きられるんだ、これが見たくて私は将棋を見てるんだ」と胸をうたれました。

あじこ みんな羽生善治という鬼と戦いたいし、倒したいという気持ちで動いている世界……。羽生先生の存在って、本当に漫画みたい。七冠制覇したときだって、初めは谷川浩司九段との王将戦に敗れて制覇できず。みんなが「七冠はまだまだ先か」モードだったのに、その翌年に残りの6タイトルを全部防衛して谷川先生に勝って七冠とってるんですよ!?

ポール 漫画のネームでそんな展開にしたら、確実に編集さんに「盛りすぎです」と言われてしまいそうですね。

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観る将」のススメ

cakes編集部

10月7日に発売された漫画『或るアホウの一生』。「棋士の生き方」萌え漫画である本作の発売を記念して、作者のトウテムポールさんをはじめ、「将棋」にハマっている女子を招いて座談会を開催!  彼女たちの共通点は、自分で指すのではなく、棋士の...もっと読む

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コメント

vertica7 “「永世竜王・渡辺明先生が『羽生善治先生は個性がないから弱点がない』と言ったのって最高じゃないですか?」「仕事でもなんでも『どれだけ個性的になるか』勝負のところがありますよね。でも羽生先生はフラットで最強」”|将棋女子座談会 https://t.co/Nv17Aaxucj 2年以上前 replyretweetfavorite

yoshiki_sakai これも面白い。"羽生を中心とした神話"とはよく言った。神話という単語がなぜかぴったり。 https://t.co/v2OUr7LsCI 3年以上前 replyretweetfavorite

kzenkjkze 楽しく読んだ。けど写真載せる意味あるのかこれ 3年以上前 replyretweetfavorite

sesame1110 昨日初めて読んだJ誌「ものの歩」も面白かった。「観る将」楽しそうw。ルールはさっぱりだけどもw。 3年以上前 replyretweetfavorite