こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
今回は、シンプルに「女医さんv.s. 独身こじらせ男子」合コンのレポートをしたいと思います。
結論は、「女医さんは品があるが、恋愛はやっぱり難しい」です。
ことの起こりは初夏のある日。私はいつものようにくも膜下出血級の頭痛を二日酔いとして楽しみながら、郊外のバイト病院でぼんやり勤務しておりました。
そこへ同じバイトドクターとしていらしたのが、某病院の美人女医さん。横断歩道を渡りながら撮影されることで有名なグループの一員の手術をしたことでも知られるこの病院は、個室料金もナースの意識も高いことでも有名です。個室は一日三万円。英語がペラペラのナースや中国語が喋れるナースなんてザラだそうで。
ま、それはいいのですがとにかく私は彼女と病院食ランチを楽しんでおりました。
「失礼ですが、先生は独身ですよね?」
「いえ、夫と子供が二人います」
「え!そうでしたか!」
「フフフ、でも彼氏はいませんよ」
そんな他愛もない会話をしていると、ある独身こじらせ男子の顔がふと浮かびまして。「今年中に彼女を作って、絶対結婚する」と言っていた彼に女医さんの飲み会を作ると約束していたのを思い出したんです。
「先生、もし可能でしたら僕の友人たちと飲み会をやっていただけませんか?」
「はい、いいですよ!私は行けるかわかりませんが」
そんなわけで、女医さん5人v.s.こじらせ男子の戦いが始まりました。こちらはテレビ局員二人に出版系、某大手広告代理店営業、某上場企業の執行役員に私というメンツ。戦場は友人宅です。
現実的なところ、女医さんの恋愛については私も過去に書きましたし(「女医さんがモテない3つの理由」)、先週の水谷緑さんのcakes上での連載漫画「女性医師と結婚」を参照していただくとして、今回の私のお話はより現場のディテールです。
まず集合時間の5分前に全員揃って登場なさった女医さんたちに、私はとっても驚きました。合コンって女性は必ず遅れて到着するものじゃないですか。時間通りいらっしゃることなんて、20回に1回もないのです。女医さんはこういうところが品があってとても気持ちがいい。
早速お酒を配ろうとすると、冷蔵庫の中はビールか酎ハイ、ハイボールなど缶のものばかり。ああ情けない、泡のひとつも買ってくればよかったと後悔していると、彼女たちは缶から直接飲むのではなくちゃんとコップに注いで飲んでいる。こういうところも女医さんらしい。
乾杯をし、自己紹介をします。幹事の女医さんが紹介してくれるのですが、この方の紹介がまた面白くて、
「この子は皮膚科のナントカちゃんでこっちは眼科、この子は内科、となりは耳鼻科」と、すべて科を肩書きにしてくれて紹介してくれました。まあそりゃ女医さんばかりなのでそうなるのは当然なんでしょうが、総合病院と飲み会をしているみたいで、奇妙なカンジ……
学年(医師たちは医者になってからの年数を「学年」とか「医歴」とか言います)もばらばらで、医者になったばかりの子から6年目まで。
次に私から男性陣の紹介をしたのですが、なにせ相手は女医さん、話があんまり通じない。世間を全く知らず、大学生になった瞬間からもう10年も医療の世界でのみ暮らしている。同じ専門家たちと専門用語ばかりで会話しているんです。まあ私もそうなのですが、久しぶりに医者の世間知らずを実感しました。
(内科女医さん)「デンツーって何をやってる会社なんですか?」と聞かれ、私が絶句していると「電気がないところに電気を通す会社なんだよ」「へえー、日本にもまだ電気が通っていないところはあるんですね」
だとか、