ここは東京西新宿。マンデーブルーのつらい朝。
医療器具メーカー「ドブ板メディカル株式会社」では毎週月曜日の朝は恒例の朝会がありました。
馬路手課長「~であるから、みんなもどうのこうのでああだこうだで……」
上司のありがたいお言葉を聞きながら、
陽太(もう帰りたいな……)
営業3年目、出来内陽太(デキナイ・ヨウタ)は開始2秒で「帰りたいモード」を発動させていました。この朝会なるものの生産性とは……?一体この意義とは……?そして人生とは?人類の存在する意味は?と陽太が意識を飛ばしていたその時です。
馬路手課長「~というわけで今日から新しいメンバーを紹介する。今日からうちの営業・経営企画に配属になる河合君だ」
上司がそう言うと、その横にすっと一人の美女が並び立ちました。
陽太(か……!!!かわいい!!!!?)
突如現れた美女に陽太はずきゅーん!と心を奪われました。
きりっとしたパンツスーツ姿に、流れるような黒髪、涼やかで、知的なまなざしを持った
このドブメディでは見かけないタイプの美女です。
馬路手「河合君は提携先の外資系医療器具メーカーのウンタラ・サイエンティフィックからの出向者だ。河合君、じゃあちょっと一言お願いできるかな」
河合「はい」
そう言って、美女は一歩前に出ました。
河合「ウンタラ・サイエンティフィックから来ました河合です。ウンタラ・サイエンティフィックの前は外資系コンサルティングファームのパクセンチュアにいました。業績低迷がつづく御社の業務改善でお力になれると思っています」
お、おう……
その場にいた全員が固まりました。そして全員が思ったのです。
こりゃあすげえ地雷が来ちまったぜ……と…。
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