街中で美味しいお店を見つけるコツ
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
先日、『だれも知らないムーミン谷』の著者の熊沢里美さんにカウンターでこんな質問をされました。
「林さん、私、いつも飲食店選びを失敗してしまうんです。美味しい飲食店ってどうやって見分けるんですか? 大通りとか一本入った道とか、どういう見た目がいいとかありますか?」
なかなか難しい問題ですね。最近はネットで調べて済ましてしまう方も多いですが、お店の本当の良さはネットに出てくる点数には現れにくいものです。僕は今どき携帯電話も持っていませんし、1日1時間しかネットをやりません。ましてやネットが普及する前は、みんな手探りでお店を探してきたわけです。そんなネット以前の僕が考える、美味しいお店を見つけるコツをご紹介いたします。
大通りというと、駅前とか駅中とか○○ヒルズみたいなものが当てはまると思うんですが、そこでお店を経営するにはとにかくお金がかかるので、大手の会社じゃないとまず無理なんですね。日本の大手の飲食店は、調理技術や食材なんかをすごく研究しています。そういう大手のお店を嫌う人も多いですが、だいたい普通に美味しいです。悩みたくなければまずはそこで。でも今回は、そういうお店ではないとっておきの個人店を見つけたいということですよね。
一本入った道というと、パチンコ屋や風俗店もある「ワイルドサイド」と、美容院やセレクトショップなんかがある「お洒落サイド」がありますよね。
ワイルドサイドで見分けるコツは「清潔そう」と「経営が長そう」です。両隣のお店がキャバクラとかカラオケ屋なのに、入り口がちゃんと掃除をしていてお花や緑があれば和食でも中華でもイタリアンでも、まず良いお店です。ワイルドサイドはお洒落サイドと比べて家賃が安いんですね。そういう場所で「キチッとした店構え」で経営をしているということは、味や接客に自信がある証拠です。
焼き鳥屋さんや小料理屋さんはワイルドサイドにはたくさんありますが、「できるだけ経営が長そうな店」の方が良いお店が多いです。その街で働いている人たちがずっと通っている証拠なので、まず変なものは出てきません。
一方、お洒落サイドで見分けるコツは「スタッフが仲良くて生き生きして楽しそう」と「食べ物の匂いや他のお客さんのザワザワ感がある」です。お洒落サイドの場合、IT社長や不動産屋さんやビルのオーナーが始めたイタリアンやカフェというのがたまにあります。
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