オチビサン歳時記

金木犀 〜チョウは、金木犀の香りがきらい!?〜

どこからともなくただよってくる優しく清々しい香り。
花が見つからなくても、すぐにそれとわかる金木犀。
秋がくるたび、オチビサンたちをうっとりさせています。
パンくいだけは、べつの匂いにひかれているようですが……。
北海道では金木犀はほとんど見られないのだそうで、北海道のみなさん、今回はごめんなさい。

ジャスミンやライラック、ヒイラギなど、香りのよい花が多いモクセイ科の植物。なかでも金木犀は、特別な花ではないでしょうか。姿は目立たないのに、甘い香りで秋をしらせるこの花の開花を、待ち望んでいる人は少なくないでしょう。

なぜ金木犀は香るのか? こたえはかんたん。花は、花粉を運んで受粉を助けてくれる虫を誘うために香ります。けれど、あれほどよい香りにもかかわらず、金木犀にチョウがとまっている光景はあまり見ないと思いませんか?

じつは金木犀の香りには、チョウがいやがる成分がふくまれているらしいのです。理由は定かではありませんが、こう考える人もいます。チョウは香りや色に誘われ、様々な花にひきよせられる虫。そんな虫では受粉効果が下がるので、金木犀はチョウを避けているのではないかというのです。ではどんな虫を頼るのかといえば、一部のハナアブだけとする説があるいっぽう、夜に蛾がくるという人もいます。ともかく、花粉をたくす虫を選んでいるらしい金木犀。ぜひ観察して、真相を確かめてみてください。

ただ、せっかく花粉を運んでもらっても、日本では残念ながら金木犀には実がなりません。金木犀は雌雄異株。中国から日本に入ってきた株は雄の木だけで、挿し木で増やしてきたのです。ちなみに、金木犀の渡来は江戸時代とされますが、国内には樹齢800年を超える樹もあり、来歴も謎。そしてもう一つ不思議なのが「二度咲き」という現象です。金木犀は、年によって開花のピークが二度あり、その理由もよくわかっていないのです。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

コルク

この連載について

初回を読む
オチビサン歳時記

金田 妙 /安野モヨコ

漫画家・安野モヨコの描く1ページのカラー漫画「オチビサン」。 春はお花見。夏は海水浴。 秋はもみじ狩り。冬はみんなで"おしくらまんじゅう"。 オチビサンは毎日遊びに大忙し! 『オチビサン歳時記』では『オチビサン』に出てくる季節の言葉...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

izumi_nachi  そういえば金木犀に蝶っていない。言われないと気づかなかった… 約4年前 replyretweetfavorite