目からウロコ! 真のグローバル志向とは
青木ゆかさん(以下、青木)——太田さんがもともと、海外志向ではなかったというのは本当ですか。
太田英基さん(以下、太田)——そうです。完全な国内志向でした。高校の英語のテストで100点満点中4点を取って以来、もう英語は使わずに生きようと。
青木——そんな太田さんが大学で起業して、世界で活躍する人になる目標を持って、さらに世界一周旅行までしてしまったのだから、すごい変わりよう。
太田——きっかけは、ある勉強会で出会った著名な経営コンサルタントの方の言葉でした。そのころ、僕は仲間と学生向け無料コピーサービスの「タダコピ」というビジネスを起業して、東京から全国へ展開し、次は中国や韓国、アジアへ広げようと考えていました。
青木——当時はそれが、グローバルなビジネスのセオリーだと信じていたわけですね。
太田——そうです。コンサルタントの方にも、「どうだ!」って感じで話しました。ところがその方には「全然ダメ、君はグローバルのグの字もわかってない」と全否定されてしまった。
その方が言うには、本当にグローバルに生きている人は、いいアイデアやサービスを思いついたら、まず、それを世界のどこに届けるかを考える。「東京から始める必要は本当にあるのか? 上海は? メキシコシティは? イスラム圏ではどうだろう……」と考える。そういう発想のできる人が、日本には少なすぎる。そう言われて、衝撃を受けました。
もう「英語」を避けては通れない
青木——著書で書かれていた「頭に世界地図を描ける人」とそうでない人の違い、ですね。
太田——そうです。それで気づきました。日本地図の中だけで生きていたら、人生のフィールドが限定されたものになる。それはもったいない。とにかく外に出なきゃいけないと、強く思ったんです。
実際に中国進出に向けて、中国で事業を展開している韓国人ビジネスマンとも会いました。ところが僕らは英語が話せないので、通訳なしでは言いたいことを伝えられない。相手に失礼だな、と思いましたね。英語ができないとグローバルな舞台に挑戦すらできない。 そう痛感した、22歳の秋でした(笑)。
青木——「世界」に目覚めて、「英語」の必要性を感じた。そこが太田さんの出発点だったんですね。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。