赤坂のカエル

第4回】フリーランスが仕事を受けるときの条件

中川淳一郎さんが自身の過去を振り返るエッセイ、第4回は博報堂時代の先輩から仕事を受けた時のお話。とあるショッピングセンターのPRのお仕事で、地方に出張し会議に参加した中川さん。そこで起きた出来事が、フリーランスで生きていくための教訓となったようです。ではいったいなにがあったのでしょうか?

会議が伸びたことにぶちきれるオッサン

私は『凡人のための仕事プレイ事始め』(文藝春秋)という書籍を2010年に書いたが、同書では、いかに仕事というものが、くだらない建前とどうでもいいオッサン(上司・客)を出世させるために若者が貴重な時間を差し出しているか、ということを描いた。

こういったことに耐えられなくなったからオレは辞めたのだ、ということがこの仕事で明確になったのだ。何があったのか—当時の状況を再現しよう。今回のチームリーダーであるA氏や、我々スタッフの言動は下請けとしては、誠意を尽くしていたと思う。だが、某ショッピングセンターのオッサンがどう考えてもグータラタイプなのだ。会議は13:00~17:00という長丁場の予定となっていた。

何せ全店舗の懸念事項等を話し合わなくてはいけないため、これくらいの時間がかかることは分かっていたのだが、17:10になったところで、突然クライアントのオッサンが怒りだした。

その時話し合っていたことは、当日雨が降った場合にどのような対策をするかを検討しましょう! というものだった。こちら側のスタッフX氏がこう切り出した。

「○○店は、台風が近づいている関係もあり、当日の傘入れをどうするか、や、招待客の皆様の誘導・あとは濡れてしまった玄関をどうキレイにするか、など問題が生じると思われます。そこのオペレーションについて決めなくてはいけません……」

X氏はその地域担当だったため、彼にとっては切実な問題である。すると、ショッピングセンター側のオッサンがいきなり激怒した。

「お前ら、何をガタガタ言っとるんじゃ! 会議は17時で終わるはずやろ! そんな細かいことばかりネチネチ言ってて、アホか! ワシは17時までと聞いとったんや! 早よ飲みに行きたいんや! まったく、長い会議ばかりしよってからに! お前らはアホか!」

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中川淳一郎

ライター、編集者、PRプランナーとして『NEWSポストセブン』などのニュースサイトの編集を手がける中川淳一郎さんのエッセイ連載! 日本のウェブ業界で、強烈な存在感を放つ中川淳一郎は、いかにして中川淳一郎になったのか。その生き様を赤裸々...もっと読む

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コメント

fujisamami (3つの条件のうち、当てはまるのが)「1つだと、文句を言う上に手抜きをしてしまう。」というのが心に迫る。 約5年前 replyretweetfavorite

ayacoccoi ああ、それでいいのか〜と安心した。→仕事というものは、(中略)好きでもない相手に対しては、頑張る気などおきない。 約5年前 replyretweetfavorite