Q.荒岩家にはどんなお客が来て、何人集まれるのか?

1985年開始から30周年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。みなさんはお腹が空いたとき気軽に寄れる家はあるだろうか。そんなときは荒岩家。ノーアポでおいしいものが食べられる所だ。そして人恋しくなったら、荒岩家のホームパーティへ。パーティにはひとりやふたりの規模ではない。二桁の人数が集まっている。そんな楽しい荒岩家のオーガナイズぶりにとりこになって今度は自身のパーティ主催するとき参考にしているかもしれない!?

A.アポなし上等! 押しかけてくる客は初対面であろうと、妻の昔の男であろうと受け入れ、大規模パーティーを頻繁に開催する荒岩家。最大集客は27人!


荒岩家は、とにかく来客が多い。

親戚や友人が訪ねてくるのはもちろん、荒岩の部下の田中などはやたら「なにか食べさせてくれ」とやってきて、荒岩家を屋台がわりとして利用する始末。荒岩の上司、会社重役の東山常務が「料理を食べさせてくれ」とやってくることもある。

それだけでなく、荒岩の出身校・博多大学の現役の学生たちが「数々の料理伝説を残している荒岩先輩に、学園祭で出店する屋台の料理の知恵を貸してくれ」と言ってくる始末。荒岩くらいの人物になると、自分の出身校の学生とはいえ、赤の他人がアポなしで押しかけて来てしまうのである。

ノーアポで訪れた大学生たちにもウェルカムな荒岩©うえやまとち/講談社

人とのつながりが薄れていると言われるいまの時代にどっぷり浸かっている私だったら、ドアの覗き穴を確認するなり施錠しドアチェーンをかけて居留守を決めこむ所存だが、荒岩は笑顔で受け入れお茶までいれてやり、快く知恵を貸している。

それくらい誰に対しても門戸を開放しすぎ、というくらいオープンな荒岩家なのだ。

一番衝撃的だったのは、妻の虹子が予告なしに高校時代の初恋の人を連れてきたこと。普通の家庭だったら母親が「私の初恋の人よ!」と言って見ず知らずの男を連れて来たら相当困惑してギクシャクしその空気を数日引きずりかねないが、荒岩家は違う。


あっはぁじゃないよ! と言いたいところだが、荒岩家では問題無し©うえやまとち/講談社

荒岩も息子のまことも虹子の初恋の人・丸田氏をサラッと受け入れ、当時小学生のまことに至っては「かあちゃんさーっ 要するにごつくていかついタイプが好きなんだね」と冷静に分析している。荒岩は動揺の表情ひとつ見せず、丸田氏に料理まで教えてあげている。荒岩は「うちの妻とはどんな感じで交際してたんですかね……?」などと探りを入れたりしないのだ。

さすが荒岩家、人間ができすぎている。

たとえどんな客でも即座に受け入れ、おもてなしができるほど荒岩家はとにかく開放的なのだ。

荒岩家は博多いちのパーティピーポー! ゲストたちでフロア(居間)はギュウギュウ!

こうしてどんなお客をも受け入れる荒岩家は、当然多くの人を呼んでのパーティは大好きだ。

虹子が第2子を妊娠したときには、それを聞きつけた荒岩と虹子の両親、荒岩の上司同僚に加えて例の東山常務、虹子の上司同僚、(虹子と面識はあるとはいえ)なぜか荒岩の取引先まで押しかけ、確認できるだけで18人もの来客がけして広くはないアパートに詰めかけている。

実際の場面を見ればわかる通り、売れっ子バンドのライブの最前列付近くらいのぎゅうぎゅう感である。 今の感覚だと「ヒィ~ 身重の奥さんがつわりで大変な時期にそんな大挙して押しかけるなんてなんて非常識な……! 私だったらストレスのあまり発言小町にトピ立てそう……」などと思ってしまうが、そこは超社交的な虹子とおもてなし上手の荒岩のこと。

主役である虹子がパーティの場を仕切り、荒岩がまことと部下の夢子をアシスタントに料理を作るという最前線は虹子、後方支援は荒岩という歴戦の軍隊のような見事な連携で大人数の客を迎え撃っている。

身重の虹子に負担が少ないようにパーティを成立させる、荒岩家にしかできない客さばきだ。


妻虹子をさしおいて料理のアシスタントをする夢子に少し引っかかるが、それはまた別のお話©うえやまとち/講談社

そして荒岩家といえば巨大食材料理。

荒岩家はたびたび巨大な食材を料理してそれを食べるパーティを催す癖がある。以前紹介した北海道から20kgの巨大タコが送られてきた回では、荒岩の同僚や友人、娘みゆきの友達、荒岩が主宰する老人料理教室の生徒のおじいちゃんたちなど、確認できるだけで "総勢22人" を招いてのタコパーティが催されている。

手狭なアパートから一戸建ての借家に引っ越した荒岩家、当然キャパは増えているらしく、20人越えである。玄関とかどうしてるんだろう……。 集まったみんなを優しく見守る表情の荒岩を見てほしい。人が集まれば集まるほどイイ顔をする荒岩……。彼がどれほどたくさんの人に自分の料理をふるまって喜んでもらうのが好きか伝わってくるというものだ。

荒岩家こそ真の意味での「パーティピーポー」だ。

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クッキングパパの謎

澁谷玲子

開始から30週年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。ガッチリとした体型としゃくれたアゴがトレードマークの無骨な九州男児・荒岩一味が織りなす、身近な素材を作って作った絶品料理の数々に、ヨダレを垂らしながら読んだ読者も...もっと読む

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iepmihs "荒岩家こそ真の意味での「パーティピーポー」だ" https://t.co/txrv0P4yFj 約4年前 replyretweetfavorite

r_mikasayama 今回はどんなをも迎え入れる荒岩家の器の大きさ、パーティ狂ぶりを紹介しております。クッキングパパ一家こそ真のパーティピーポーではないか 約4年前 replyretweetfavorite