「社会的に従うべきライフスタイル」を押し付けない
前回のコラムでは、ライフスタイルジョブに関して説明しました。ライフスタイルジョブにはさまざまなスタイルがあり、その根源は、自分のライフスタイルに合わせて仕事を選ぶことです。
ライフスタイルジョブという考え方は、英語圏ではかなり前から存在しています。その理由は、日本とは異なり、個人主義が徹底しているからです。
個人主義とは、個人個人が、自分の自立した考えを持って、自分でものごとを決定していくことを指します。さらに、文化人類学者のEdwrd T Hallが指摘するように、アメリカやイギリスなどの、個人主義を重要視するアングロサクソン圏は、ローコンテクストカルチャーに属します。
ローコンテクストカルチャーとは、他人を最初から考え方が異なる「異物」としてとらえる文化圏なので、詳細をはっきり伝えないと、意思の疎通が出来ない、という社会のことを指します。つまり、同じ血族、同じ会社、同じ学校に所属していても、その文脈にもとづかないストレートなコミュニケーションを行うことが基本であり、「同じ所属であること」の意味が薄い文化だとも言えます。
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