やる気を乗っ取ってしまう親や教師の存在
茂木 ところで、ものすごくそもそもの話なんだけれど、北川くんはなんでハーバードに進学したの?
北川 えっ、そこですか。実は……理由はないんですよね。
茂木 そうなんだ! どういうこと?
北川 その質問、これまでもよく聞かれていて、その都度、「中学生の時、ビル・ゲイツや宇多田ヒカルに憧れていたから」というふうに答えていたんです。でも最近、よくよく考えると、それは後づけというか、本当の理由じゃないなって。そもそも、行動するのに理由なんていらないんじゃないでしょうか。
茂木 ほう。
北川 行動するのに必要なのは動機だけ。「やろう!」というやる気ですね。僕の場合、理由が必要なのは、他人を巻き込んで何かをする時だけです。大体何かをするときは、妙なやる気がふつふつ湧いてきて、がーっと行動しちゃう。動機とは本能から生まれるものだと思うんです。
茂木 それって子どものころから? うーん、それはもともと何かの原体験があったのかもしれないね。でもまだ、自分で分析できていないんだよ。
北川 わからないですね。「あれがしたい」「これがしたい」という衝動が、いつも自分のなかにあるんです。
茂木 親に「勉強しなさい!」って言われてた?
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