天才のつくり方

第12回】受験テクニックだけを教えると、進学率は伸び悩む。

ハーバード大学に行った理由は「ない」と話す北川さん。内発的な動機に突き動かされる北川さんと対照的に、学習へのモチベーションを受験勉強によって奪われていく子どもたちがいる。知の本質を伝える授業とは? そもそもの「やる気」を尊重する教育について考える。

やる気を乗っ取ってしまう親や教師の存在

茂木 ところで、ものすごくそもそもの話なんだけれど、北川くんはなんでハーバードに進学したの?

北川 えっ、そこですか。実は……理由はないんですよね。

茂木 そうなんだ! どういうこと?

北川 その質問、これまでもよく聞かれていて、その都度、「中学生の時、ビル・ゲイツや宇多田ヒカルに憧れていたから」というふうに答えていたんです。でも最近、よくよく考えると、それは後づけというか、本当の理由じゃないなって。そもそも、行動するのに理由なんていらないんじゃないでしょうか。

茂木 ほう。

北川 行動するのに必要なのは動機だけ。「やろう!」というやる気ですね。僕の場合、理由が必要なのは、他人を巻き込んで何かをする時だけです。大体何かをするときは、妙なやる気がふつふつ湧いてきて、がーっと行動しちゃう。動機とは本能から生まれるものだと思うんです。

茂木 それって子どものころから? うーん、それはもともと何かの原体験があったのかもしれないね。でもまだ、自分で分析できていないんだよ。

北川 わからないですね。「あれがしたい」「これがしたい」という衝動が、いつも自分のなかにあるんです。

茂木 親に「勉強しなさい!」って言われてた?

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天才のつくり方

茂木健一郎 /北川拓也

日本経済が停滞して久しい。一方で、アメリカではIT産業の新しい成功モデルがどんどん生まれている。この違いはどこにあるのか。 ここで登場するのが2人の天才。高校卒業後、8年間ハーバード大学で活動している理論物理学者・北川拓也。一方、1...もっと読む

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