ちょっと想像してみてください。
もし「飲めば必ずモテる薬」が発明されたとしたら、あなたはその薬を買いたいと思うでしょうか?
「不特定多数からモテる」でも「思いをよせる特定の人からモテる」でも、あなたが求めているモテ方でかまいません。
モラル的な意味あいで買いたくないと思った人もいるかもしれませんが、多くの人はこっそり手に入るのならば買いたいと思うのではないでしょうか?
では買いたいとすればその薬にいくらまでならば支払いますか?
もちろん人によってそれぞれでしょう。
けれど経済的に余裕があれば何千万でも何億でも出す人もいるに違いありません。
それくらい「モテたい」という思いは強いのです。
この記事を読んでいるあなたも、男女問わず年齢にかかわらずきっと心のどこかで「モテたい」と思っているはずです。
では「人はなぜモテたいのか?」を考えてみたことがありますか?
その答えをお話しする前に、人間の「欲求」「欲望」について少し考えてみましょう。
10の欲望を刺激せよ
あなたは、「モテたい」以外にも、普段は口に出しておおっぴらに言えなくても、きっと何かしら「欲求」「欲望」を抱えて日々生活しているはずです。この心の奥底にある「欲求」「欲望」を刺激して、商品やサービスに結びつけると、売りにつながることが多いのです。
そもそも広告は、
「人々の心の奥にある〝欲望〟を目覚めさせ〝あなたが望んでいるのは、この商品でしょ?〟と呼びかけるものである」
と言えるでしょう。
人間の「欲求」「欲望」の分類の仕方はいろいろあります。
本書では色々な説を参考にしながら、その中で売りにつながる欲望を私なりに分類してみました。それが以下の「売りにつながる10の欲望」です。
以下、欲望の英語Desireの頭文字と数字の10を合わせてD10(ディーテン)と略すことにします。
売りにつながる10の欲望(D10)
①「健康・長生きしたい」
②「セックス欲」
③「食べたい飲みたい」
④「安全安心安泰でいたい」
⑤「気持ちいい刺激がほしい」
⑥「美しくありたい(カッコよくありたい)」
⑦「愛されたい愛したい」
⑧「お金持ちになり豊かな暮らしがしたい」
⑨「社会的に認められたい」
⑩「自己達成したい」
もしあなたが自分の商品やサービスを売りたいとしたら、まずこのD10を刺激できないかを考えてみましょう。
もちろんこれ以外にも色々な欲求や欲望を持っているという方も多いでしょう。
たとえば「物欲」「知識欲」「支配欲」「模倣欲」「好奇心」「節約したい」「情報を整理したい」「運動能力をあげたい」などなどです。 それらの「欲求」を刺激することで「売り」につながる場合も多々あります。
しかしD10は、意識するしないには関わらず人間が持つ根源的な欲求なので、一般的により売りにつながりやすいのです。
これらの感情が刺激され心が動くと、人はその商品に興味を持ちます。感情が昂ったところに、商品のクオリティやベネフィットの部分をきちんと訴求すれば、その商品を買ってくれる可能性は大幅に高まります。
大切なのは、商品そのものの長所を訴求するのではなく、その商品を買ったり使ったりした時に、D10の欲望がどれだけ満たされるかをイメージできるようにすることです。
なぜ人はモテたいのか?
この章の冒頭でお話した、「人はなぜモテたいか?」に話を戻しましょう。
それはなぜでしょう?
これは「モテる」と、前述したD10の色々な欲望を満たしてくれそうなイメージが湧くからだと考えられます。
まず⑦「愛されたい愛したい」が満たされそうです。
モテると刺激もありますから当然⑤「気持ちいい刺激がほしい」も満たされ、関係が深まれば②「セックス欲」も満たれるに違いないと想像します。
それだけではありません。モテるというのは「自分から誰かを好きになる」というのとは違います。つまり自分が傷つくことはない④「安全安心安泰欲」も満たされるのです。
また現在社会においては「モテる」ということは一種のステータスでもあります。単純に恋愛という部分だけでなく⑨「社会的に認められた」ことにもあるのです。特にモテる相手のルックスやその他の付加価値が高ければなおさらです。
このように「モテる」という事象の中に、D10の中のいろいろな欲望を満たしてくれる可能性を感じるので、人は男女問わずいくつになっても「モテたい」と思うのです。
つまりこういうことです。
あなたが何か商品を売ろうとする時、それを使えば「モテる」ことをイメージさせれないか考えてみましょう。うまくイメージをつなげることができれば、その商品に興味を持ってもらえるはずです。人間が持っている根源的な欲望を刺激しているからです。その結果として、売れる確率が高まるのです。
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