家族無計画

もう一人の家族の話

18歳で結婚して現在にいたるまで、なんと13回も引っ越しをしてきたという家入明子さん。そんな転々とした日々のなかで多くの人に出会ったそうですが、そのなかでも印象的なのが、結婚当時に住んでいたマンションで出会ったアメリカ人「J」。夫が行方不明になってショックを受けていた時、家入さんを救ったJとの友情とはどのようなものだったのでしょうか?

高校を卒業してすぐ、恋人と同棲するために借りたワンルームマンションには「ピュアドーム」という名前がついていた。当時は何の疑問も持たなかったが、よく考えるとアダルトグッズみたいである。誰がどんな理由でこんな名前にしたのか。ホットなカップルにふさわしいようなふさわしくないようなこの「ピュアドーム」を皮切りに、私たち家族はこれまで何度となく、引越しを繰り返してきた。

「今度はこっちに住みたい」と望んで引越したことも、諸事情により「仕方ないね」と言って越したこともある。思い立ったが吉日、常に上昇志向で安定を嫌う起業家と結婚すると、うちみたいなことは比較的よく起こるようだ。ちなみに今住んでいる家で13軒目。18歳で実家を出て今年で15年経ったということは、ほぼ毎年引越しをしていたようなものだ。まったく馬鹿なお金の使い方をしたなと思うけれど、一方で今思えば、あのとき一瞬でもあの家に住んでいたからこそ出会えた人や知り得たこと、その積み重ねが、今の私を生かしてくれている。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

強く愉しく新しい“家族論”エッセイ、ついに書籍化!

家族無計画

紫原 明子
朝日出版社
2016-06-10

この連載について

初回を読む
家族無計画

紫原明子

「日本一炎上しがちな夫」こと、起業家の家入一真さんと結婚した家入明子さん。現在「ソーシャル主婦」として、家入家独特の育児の話や、夫婦間のデリケートな話題に切り込む記事をブログで発信し、話題となっています。そんな明子さんが、ブログよりも...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

f_fukusuke “辛い目に遭ったとき、世の中にはそれを忘れる(Forget)人間と、許す(Forgive)人間がいる” バタバタで紹介するの忘れてたけど、これは本当に名コラムなので読んでほしい。 2年弱前 replyretweetfavorite

masaosaito 魚とグレープフルーツのサラダ ディル風味の野菜スープ @akitect の記事 https://t.co/p3Q71MjJuP 中「ディルの香る暖かいスープ」に触発されて パスタ・コン・ネオナータ(シラスのパスタ) http://t.co/IL7PCQxIOq 約2年前 replyretweetfavorite

wanwan023 辛い目に遭ったとき、世の中にはそれを忘れる(Forget)人間と、許す(Forgive)人間がいる。 約2年前 replyretweetfavorite

zunzun428 死もまた人生のTransition である→ 約2年前 replyretweetfavorite