それでも僕は、外科医をやめない

正しい恋の終わり方

毎日、人を切っている外科医という職業であっても、恋の終わりに相手を傷つけることは、心が痛みます。今回の雨月氏は、恋の終わり方について考察します。恋の終わりがいつも自然消滅という人は、恋の終わりの切なさを避けているから、かもしれません。

こんにちは、雨月メッツェンバウム次郎です。

東京では暑い日があっという間に過ぎ去り、なんだかいつの間にか街ゆく人も空も秋支度を始めました。

先日のこと。病院の医局でとあるアラサー既婚美人MRさん(MRは製薬会社の医療情報担当、簡単に言えば営業の方です)と雑談していまして。

その方がね、「ある女性雑誌を読んでいたら『つなぎ目のない恋愛』を推奨していたんです。先生、どう思われます?」とおっしゃった。

「つなぎ目のない恋」?それはずっと連続して付き合うことだろうか。それとも中継ぎ投手のような「まあ悪い人じゃないんだけどなんかダサいしいまいちなんだよねあの人」と付き合いながら次の本命を探すことだろうか。耳に優しい「つなぎ目のない」なんて言って、相手を翻弄しているような気がしたんです。

恋の終わりはいつも、包丁できゅうりをざくっと切った時のような、完全な連続性の絶たれた切り口のキレイなものの方がいいし正しい。私はそう思っていたからです。そんなことをその美人MRさんに言ったら、

「先生、正しい恋の終わり方なんてあるんですか?」とたたみかけていらした。

そこで今回は「正しい恋の終わり方」なんて野暮なこと、少し考えてみたいのです。

「恋の終わり方」のコインには2つの面があって、オモテは「自分がフる時」で、ウラは「自分がフラれる時」。このどちらかによって、話は変わってくるのだろうか?いいえ。私は、どちらにでも共通する「正しい終わり方」があるのではないかと考えています。

「美しい」でも「楽しい」でもなくあえて「正しい」としたのは、恋の終わりというあまりにも情緒的で感情的なシーンを少しでも冷静に科学したいと思ったから。科学とは再現性を礎としたツールで、どこでだれが同じようにやっても同じ結果になるというもの。こんな時頼りになるのです。

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それでも僕は、外科医をやめない

雨月メッツェンバウム次郎

高学歴エリート集団だと思われがちな外科医の世界は、実は、毎日人を切り刻んでる特殊な世界です。現役医師が語る外科医の世界は、とっても不思議な世界。毎日、さまざまな患者さんと接し、手術をするなかで感じたことを、ありのままに語ります。not...もっと読む

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コメント

azure_jimmy この記事すごい。ほぼすべてを表してくれている。 約3年前 replyretweetfavorite

AiraMusicale 悼む時間。なるほどね。 『 約3年前 replyretweetfavorite

sizukanarudon 雨月メッツェンバウム次郎@ugetsujiro https://t.co/J1C3q04ff7 『悼(いた)む時間』 別フォルダ保存派vs上書き保存派 いい思い出化したい派vs記憶から抹消したい派 約3年前 replyretweetfavorite

hori_kawa 秋の雨のようにせつない。 約3年前 replyretweetfavorite