文章のスピード感をコントロールする

「とにかく短く、簡潔に!」。どんな文章術の本にも書いてあることですが、ニュースサイト「ナタリー」での文章教室はひと味違います。丁寧で伝わる文章に必要なのは「適切なスピード感」。具体的にはどうやってコントロールすればいいのでしょうか? 今回も例文から学びます。

スピード感とは「文字数あたりの情報量」

 多くの文章教室では「文章で大事なのはスピード感」「一文は短く」「冗長な表現はNG」といった指導がなされています。確かにその通りなのですが、この連載ではもう少し突っ込んだ、現場レベルの話をしたいと思います。

 まず前提として、作文の苦手な人ほど、冗長でダラダラした文章を書きがちです。したがって初心者に対しては、スピード感を出せと言うのが当然のアドバイス。しかしその先にある真髄は、「適切なスピード感にコントロールしよう」というメッセージなのです。

 ところで文章における「スピード感」とは何でしょう?

 クルマにおけるスピード感とは、走っている速度からもたらされる体感のことですから、乗っているクルマが同じなら時速=距離÷時間に比例します。

 ではよく耳にする「文章のスピード感」とは? 同じことを言うのに1,000文字かかっている文章と500文字かかっている文章では、どちらがスピード感があると思いますか? 当然後者です。すなわち、文章におけるスピード感とは情報量÷文字数で割り出すことができるのです。

スピードの出し方とコントロールを覚える

 スピードコントロールのサンプルとして、まずは水泳を思い浮かべてみてください。初心者のうちはモタモタとしか泳げませんから、速く泳げるようトレーニングします。しかしトップスピードが出せるようになったら、今度は距離に合わせたスピードに制御して、適切に泳ぎきるのがセオリーです。

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コメント

akitect 私も堅い文章の中でわざと稚拙な言葉遣いを一つ二つ入れたり、体言止めを入れたりして、ふいに流れを乱すのが好きです。 3年以上前 replyretweetfavorite

you1415744 【 文章感のスピード感のコントロール、体言止めと名詞化について。小説向きの話ではないけど、具体的でわかりやすいね。 3年以上前 replyretweetfavorite

harunon416 「体言止め」に注意しよう! 3年以上前 replyretweetfavorite

rhiroko ーー体言止めのところ、最近気になってる文章が例文になってる。これ隠れてるのは能動だと思ってる人が増えてきている気が。 3年以上前 replyretweetfavorite