サラリーマンでも「楽しい仕事」はできる
ずんずん フェル先生とはぜひ恋愛談義を、と思ってこの場にのぞんだんですが、なかなか太刀打ちできません(笑)。
編集A ずんずんさんのcakesでの連載「Drずんずんの社会人お悩みクリニック」も始まりましたし、ビジネス寄りの話にスライドしていきましょうか(笑)。
フェルディナント・ヤマグチ(以下、フェル) そういえば、ずんずんさんが「ずんずん」として活動されているのは、周りの方はご存じなんですか?
ずんずん 知らないですね。
フェル 仕事との両立は大変じゃない?
ずんずん 描くのが好きなので、あんまり苦労だとは思っていません。本業のほうが収入的には上なんですが、やっぱり楽しいから描いていますね。フェル先生は、本業と文筆業、どちらが楽しいと感じていますか?
フェル それぞれのやりがいがあって、どっちも好きですよ。会社に行くのは楽しいです。一緒に働いている人とのやりとりも、外部とのやりとりも楽しい。ずんずんさんはどうですか?
ずんずん 私は、本業は「楽しい」というより「満足感」ですね。アドレナリンが出るような達成感はあまりないけど、日々と自分の仕事をこなしていることに満足感があります。フェル先生は、仕事のやりがいを見出したいけど見つからない人には、どういうアドバイスをされていますか?
フェル まずひどいことを言うと……運の要素ってすごくありますよね。ブラック企業に入っちゃったら楽しくやるのはほぼ不可能。はじめの会社の見極めもありますし、社会の変化から受ける要素も大きい。たとえば20年前にホンダに入ったらすごく楽しかったはず。でも今はかなり厳しくて、逆に当時は業績が悪かったマツダのほうが勢いがあるでしょう。こういうのって、自分のせいではないですよね。自分では如何ともし難いことで。
ずんずん まあ、そうですね。
フェル でも、私は楽しく仕事をしているけれど、私が勤めている会社でみんながみんな楽しくやっているという訳でもない。楽しくなくて辞める人だっている。だから、自分がどう楽しくやっていくかのほうが重要だと思います。楽しくやっていると、楽しい人が集まってきます。サラリーマンであろうが物書きだろうが、それは変わりません。
ずんずん 会社の楽しさって、人間関係に左右されるところがあると思います。嫌な人とはどう接すればいいんでしょうか。