あとのことは知らんよ『テッド2』

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に続き、作家・江波光則さんによる映画レビュー、第4弾は『テッド2』! 「大人になれてない」人たちにお金を与えて好きな映画を撮ったらどうなるの……? ※ネタバレもしていますのでご注意ください。


■「異性の恋人よりも同性の友人が大事」なテッドの心地よさ

何やら試写会に参加させて戴きまして、皆様より先に「テッド2」を見てきました。

「テッド」は正直、未見の時に相当、舐めていて、映画好きを自称する心の曇った人間たちが自分のアイデンティティを確保する為のさもしい映画に違いないと思っていたのですが、何となく見て冒頭の「大麻でキマってる目」をしているテディベアでクッソ面白いってなってそれでもまだ白旗揚げずに頑張っていたのですが、最終的に「認めるよ俺が間違ってたよ凄い面白いよ」ってなりました。舐めてて申し訳ないです。


 字幕と吹き替え両方見たのですが、どちらかというと字幕のほうがいいです。独特のトーンでの英会話が、理解出来ないまでも耳に心地よいので。サウスパークとかのあの感じ。

 テッドの心地よさは「異性の恋人よりも同性の友人が大事」という一点にあって、それをテディベアっていうアイコンに置き換えた辺りが絶妙だと思います。あれ人間同士だったらホモセクシャル的な印象が強すぎて意識高い軍団に蹂躙されていたはず。 実際の話、男同士の友情は昨今、すーぐそういう解釈されるので巧みに演出した印象。

 そうじゃねえんだよ、ってのがよくわかるのが、テッドとジョンのやりとりにローリーが無理矢理、混ざろうとして「全然わかってない」って一蹴されるシーン。要するに恋愛して付き合ってても価値観まではそうそう共有出来ないしそういうのって「恋愛」よりも「友情」という形になってしまう。この辺のさじ加減がとても良い。

■「大人になれてない」人たち

 30代半ばも過ぎて「大人になれてない」人たち僕も含めてたくさんいると思うんですが、そういうのがよく出てる。つか大人になったというより妥協したんだろって言いたくなるんですが。それはまあ面倒くさい話になるので置いておきます。

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江波光則映画レビュー

江波光則

6月下旬に終末SF『我もまたアルカディアにあり』を刊行した江波光則氏。 もともと映画がお好きな江波氏に、「終末」つながりで「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見た感想をまとめていただきました。

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コメント

nobyta_ このレビュー面白かった。無料で読めるの1週間くらいだから気になった人はご注意(ってもう3日くらい経ってら) 4年以上前 replyretweetfavorite

Hayakawashobo SFマガジンcakes版の更新記事からご紹介します! 子供の心を持ったまま大人になった人たちが好き放題つくった映画。 4年以上前 replyretweetfavorite