Q.クッキングパパの料理の中で、一番質素な料理は?

1985年開始から30周年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。読者に愛される作品は第39回講談社漫画賞特別賞を受賞したのも記憶に新しい。今回は30年間の連載のなかでも一番質素料理はなんだったのかをピックアップする。質素だが、たんに貧しいとか安上がりの料理ではない。裏に隠された人間模様を知るとなぜか涙なしでは語れない。質素な料理なのに心はじ〜んとくる、そんなエピソードのご紹介。

A.おもてなしのためのあえてのシンプル料理、ちょっと切ない家族の思い出の料理、超金欠時のアイデア料理……。一見質素だけどおいしい料理のバリエーションに見るクッキングパパの料理の奥深さ。No.1質素料理は「大根フライ」!

クッキングパパの料理はダイナミックな巨大食材料理や、本物志向のこだわりの料理だけではない。質素でシンプルな料理にこそ、クッキングパパという漫画の奥深さが詰まっているのだ。

第一の質素メニューは「白かゆ」だ。

そう、米をたっぷりの水で炊くだけの、あのおかゆである。わざわざ料理漫画で紹介するほどの料理かな……と思うが、クッキングパパ荒岩の場合はひと味違う。

ある日、妻の虹子が博多の新聞社合同の「女だけで飲もう会」に参加し、しこたま飲みあげて酔っぱらった同業の女性新聞記者2人を家に連れて帰ってくる。 当時は1987年、荒岩家では昭和の時代から客を連れてくるのは妻の虹子、もてなすのは夫の荒岩。旧来の男女の役割が逆転しているのだ。女の私でも深夜に配偶者が酔っぱらった客を連れてくるなんて悪夢! と震え上がるところだが、荒岩は「やれやれ」と言いつつおいしい料理とカクテルで余裕のおもてなし。さすがはクッキングパパである。 結局女性記者2人はさんざん飲んで荒岩家に泊まるのだが、翌朝、昨晩の大暴れぶりを憶えていないほどの二日酔いの客人におもてなしのしめくくりとして出したのが、この白かゆなのだ。

「だいじょうぶ!」のひとことに荒岩の自信が見える   ©うえやまとち/講談社


荒岩のおもてなしにお客さんは感激!   ©うえやまとち/講談社

なにも食べたくない朝でも、土鍋で米から炊いた温かいおかゆ、小鉢にたくさんのトッピングは質素どころかなんともぜいたくで、思わず食べたくなってしまう。荒岩の相手の腹具合にぴったり合う機転のきいたおもてなしはドンピシャに当たり、結果荒岩はモテモテである。

荒岩モテモテ!   ©うえやまとち/講談社

冷やごはんに冷えたみそ汁をぶっかけた「冷やかけめし」に秘められた壮絶なエピソード……そして究極の質素メニュー「大根フライ」に荒岩の遊び心が炸裂!

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クッキングパパの謎

澁谷玲子

開始から30週年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。ガッチリとした体型としゃくれたアゴがトレードマークの無骨な九州男児・荒岩一味が織りなす、身近な素材を作って作った絶品料理の数々に、ヨダレを垂らしながら読んだ読者も...もっと読む

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コメント

k_ksm なんか昼から感動してしまったぁ 4年以上前 replyretweetfavorite

r_mikasayama クッキングパパの料理は「凝りに凝った男の料理」だけでなく、めちゃくちゃ質素でシンプルな料理もあるのです。→ 4年以上前 replyretweetfavorite