それでも僕は、外科医をやめない

結婚=安定は勘違いなのか?

結婚に言及した記事の多い雨月氏。今回は、結婚=安定という、ステレオタイプな考え方に切り込みます。結婚について思い悩んでいる雨月氏は、決して解けないパズルに必死に取り組む偉大な科学者なのか、はたまた単なる変わり者なのか。


こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。暑い日が続きます、病院では熱中症の患者さんがあいも変わらず来院し続けています。

つい先日のこと。

後輩外科医とお話をしていて衝撃的なことがあったんですね。

彼は31歳、完全な長身細身イケメン、性格良し、頭も良さそう、なのに嫌味ナシ。地方の大学病院から東京の病院に何年間か勉強に来ているんです。

彼はこんな感じですから、当然モテる。ナースからも後輩女医からもすごくモテる。けれど、もともといた大学病院のナースとすでに結婚してしまっていたんですね。ですから、私の病院の同僚の女性たちはすごく残念がった。本当に残念がった。中には結婚をものともせず体当たりした女性もいたくらい……

まあそれは良いのですが、彼と飲みに行った時にこんなぶっちゃけ話をしてくれたんです。

「雨月先生、僕、実はおこづかい制なんです」

「ふーんそうなんだ、いいじゃん、しっかりした奥さんじゃん」

「ええ、そうなんですけど。それが、実は月に3万円、電車賃食事代コミなんです」

「ええ!1日1000円ってこと?」

私は本当に、心底驚きました。

もちろんおこづかい制になっているドクターはたまにいます。でも、電車賃と食事代コミで3万円はこれまで聞いた中で最安値でした。

外科医って変なもので、かなり人におごることが多いんですよ。2、3人で飲んだらまず一番上の学年の人が全部出します。ちょっとだけ出してもらうとかはありません。10人を超えていたって、上の人3,4人で払って。大勢で飲んでも部長とその次くらいの外科医たちは一人3万円とか払い、若手の医者はゼロなんて感じ。まあ職人気質の人が多いのでこんなことになります。

ですから、1ヶ月3万円ではとてもではないがおごれませんから、先輩外科医としてのメンツは保てない。これはまずい。でも、「嫁に財布を握られていておごれない」は通らない。私は尋ねました。

「先生は飲み会の時とかどうしてるの?」

「実は僕、現金支給してくれる当直のバイトをやり、そのお金をこっそりヘソクリにしているんです。それを飲み会とか緊急時に出動させています」

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それでも僕は、外科医をやめない

雨月メッツェンバウム次郎

高学歴エリート集団だと思われがちな外科医の世界は、実は、毎日人を切り刻んでる特殊な世界です。現役医師が語る外科医の世界は、とっても不思議な世界。毎日、さまざまな患者さんと接し、手術をするなかで感じたことを、ありのままに語ります。not...もっと読む

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コメント

su_3 結婚ってチャレンジングなんだろうと思う。  4年以上前 replyretweetfavorite

sizukanarudon 雨月メッツェンバウム次郎@ugetsujiro https://t.co/Pzq5EPTvoQ 外科医って、人におごることが多いんですよ。 2、3人で飲んだら一番上の学年の人が全部出す。 ちょっとだけ出してもらうとかはありません。 僕も、こんな感じ。 4年以上前 replyretweetfavorite

CARAN0922 楽しいお話。結婚しても自由なんてなくなりませんよ。私の主人なんてやりたい放題です。 4年以上前 replyretweetfavorite

ugetsujiro ケイクス連載、今回は「 4年以上前 replyretweetfavorite