夢を持つことは素晴らしい。
ただ、僕は「夢を持とう! 夢に向かって頑張ろう!」と呼びかけることはなるべくしないようにしている。「夢」という言葉に縛られて苦しんでいる人をよく見かけるからだ。
僕は「プロレスラーになる」という夢をかなえた男だ。だから、僕よりも若い20 代や中高生から、よくこんな悩み相談を受ける。
「自分には夢がないんです」
「棚橋さんのように夢に向かって全力で走りたいんですけど、自分の夢が何なのかがわからないんです」
そんな悩みを聞くと、僕はこうアドバイスをする。
「夢は持たなくてもいいよ」
誰もが「夢を持たなければいけない」だとか「夢がないなんてダメ」なんて思わない。夢はやっきになって探すものではない、というのが僕の持論だ。