Q.クッキングパパはどこまで「手作り」をするのか?

開始から30周年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。第39回講談社漫画賞特別賞受賞も記憶に新しい名作料理漫画の謎をQ&Aで読み解く今回の連載は「どこまで手作りするのか」だ。自称手作り派もビックリ!? 本当に家で作る必要があるのかというものまでを料理してしまう荒岩と影響された猛者たちが繰り広げる謎に迫る。どうしてそこまで手作りに挑むのか、そこには意外な心があったのだ。

A.味噌、マスタード、ケチャップなどの調味料は序の口、キャラメル、ドロップ、即席ラーメン……そこに作りたいものがあれば作る、それが荒岩流!

クッキングパパを詳しくご存知ない方に最初に説明しておかなくてはならないのが、クッキングパパは無類の料理好きであるクッキングパパ・荒岩に周囲の人々が影響され、今まで目覚めなかった料理への関心やセンスが開眼したり、バトルものの少年漫画でよくある「強者は強者に引き寄せられる法則」のように荒岩家の周りにどんどん料理猛者が集まってくるという法則を持った世界ということ。 そういう世界ではどうなるかというと、みんな、「えっ、それ手作りする?」というものまで作るようになっていくのだ。

いち例を出すと、荒岩はホットドッグにつけるマスタードを手作りする。あの、瓶詰めやチューブで売っている粒マスタードだ。マスタードシードをワインビネガーでひと晩漬け、すりこ木ですりつぶして調味し、3~4日熟成させるという行程を「手作りの粒マスタードは簡単にできる!」と爽やかな笑顔で紹介する荒岩。それ、簡単かな……などと思ってはいけない。これがクッキングパパの世界ではスタンダードだ。 荒岩以外のメンバーもかなりの凝り性。荒岩の部下でちょっとボーッとした要領の悪い工藤という男がいる。彼は大学を出たばかりの若者だが、実はかなりの料理好きで、味噌づくりの達人。料理を愛する荒岩がこんな好機を逃すはずはない。彼に習い荒岩は庭先で10kgの大豆を煮て味噌を作っている。ここは大都会、福岡のはずだが、絵づらだけ見ると農村のようだ。

毎年2回、春と秋に味噌を仕込む若者、工藤。料理強者は料理強者を呼ぶ    ©うえやまとち/講談社

まるで農村のような光景……   ©うえやまとち/講談社

このような料理クレイジーばかりが集まるクッキングパパの世界だから、荒岩の友人で料理人・上田守がチキンライスの味つけに使うケチャップを手作りしても、荒岩とその周辺の人々のこれまでの料理遍歴を見ている私にとっては、「う~ん、さすが、追求してるね~!」と思うだけで、驚かない。 さすがに荒岩の部下・梅田が軽トラックで小豆島に渡ってオリーブオイルを絞り始めたときには「とうとうここまで……!」と息を飲んだけれど……。 しかし、クッキングパパにはこういった「料理通のこだわり」を通り越した、さらなる「それ、家で作る必要ある?!」という料理が存在する。

ホテルで愛する妻のためオリーブオイルを絞る荒岩の部下・梅田…… ©うえやまとち/講談社


なにが彼らをそうさせる……。家で作った駄菓子ははたして駄菓子か? 即席ラーメンを麺を打つところから作ったら、はたしてそれは即席か!?

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クッキングパパの謎

澁谷玲子

開始から30週年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。ガッチリとした体型としゃくれたアゴがトレードマークの無骨な九州男児・荒岩一味が織りなす、身近な素材を作って作った絶品料理の数々に、ヨダレを垂らしながら読んだ読者も...もっと読む

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コメント

yukihgs "それは、はたして即席と言えるのだろうか。お湯をかけて3分、って言っても実質「2日+3分」ではないだろうか。" 4年以上前 replyretweetfavorite

r_mikasayama 「クッキングパパ」の登場人物たちの「それ買ってくりゃよくね?!」というものまで手作りする心意気をどうぞご覧下さい!→ 4年以上前 replyretweetfavorite