家族無計画

塾をやめたい子供、離婚したい夫

子供が「塾をやめたい」と言っても、大抵は親に認められないもの。塾をやめることも、成績を上げることもできず、絶望した子供が見せる行動の3パターンとはどのようなものでしょうか? また、子供のとき、そのような「塾をやめたい」という思いを経験したことがある家入明子さんは結婚と塾は似ていると言います。果たして、その意味とは?

どうしても塾に行きたくない。そんな子供がどうするかというと、まず塾をやめたいと親に直談判する。で、当然これがすぐに認められるはずもないので渋々通い続ける。そうすると、通ってるだけでも立派でしょ?みたいな気持ちになるので全く勉強に身が入らず、その結果「塾に通ってるのになんで成績上がらないのよ」と親から叱責される。

このように、絶望のスパイラルを迎えた子供が見せる行動として、一般的に次の3つのパターンが考えられる。まず1つ目は、塾に行くフリをして行かないというよくあるパターン。行ってきます、と平然と家を出て友達の家とか、コンビニとか、ゲームセンターとか、全然違うところで塾が終わる頃まで時間を潰すのである。いずれは絶対にバレるが、それまではのびのびと楽しい時間を過ごせるので満足度も高い。だが確実にバレる。2つ目は、塾に行くには行くが、傍若無人に暴れまくるというものである。と言っても現代っ子は昔のヤンキーのように暴力沙汰を起こしたりはしない。大声で無駄話をしてみたり、歩き回ってみたり、授業を妨害するわけである。純粋に、おもしろきことのなき塾時間を多少なりともおもしろく、というよく言えば建設的な気持ちが働いている可能性もあるし、こうすればいずれ辞めさせてもらえる(辞めさせられる)という打算が働いている可能性もなきにしもあらず。いずれにしても周りには迷惑な行為である。で、残るもう1つというのは、対照的に誰にも何の迷惑もかけることがない。ただ、本人が生きたまま屍になるんである。何も聞こえない、何も感じない。言われるままに塾通いを続け、成績が上がらないと親からお小言を言われても、はい、はいと淡々と聞き流す。

私にも経験がある。一旦嫌になった塾って、蛍光灯の明るさとか、匂いとか、壁の質感とか、どうでもいい細部まで全部嫌になるのだ。そんなところに週に2回も3回も通わなきゃいけないっていうのでうんざりしていた。 子供って大変だな、大人は気楽なもんだよ……と、言ってあげたい気持ちは山々だけどその実、大人になっても同じことは繰り返される。無情な世の中だ。 逃避・反抗・生ける屍。塾をやめられない子供とまるで同じことをやっちゃうのが、結婚に嫌気がさした世の夫たちなのである。

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強く愉しく新しい“家族論”エッセイ、ついに書籍化!

家族無計画

紫原 明子
朝日出版社
2016-06-10

この連載について

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家族無計画

紫原明子

「日本一炎上しがちな夫」こと、起業家の家入一真さんと結婚した家入明子さん。現在「ソーシャル主婦」として、家入家独特の育児の話や、夫婦間のデリケートな話題に切り込む記事をブログで発信し、話題となっています。そんな明子さんが、ブログよりも...もっと読む

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コメント

Y_synchro 生活のために自分の幸せをないがしろにしてはいけないということだ 約2年前 replyretweetfavorite

sao_pi あっこさんのcakesがすきだ〜( ; ; ) 約2年前 replyretweetfavorite

ayacolour 「家入明子さんの文章好き」「面白いよね」って人に最近よく会う。わたしもずっと昔から好き。この記事は殊更にいい! 約2年前 replyretweetfavorite

shinopan14 "絶対に離婚しないと夫の要望を突っぱねる妻は、そこからどうあがいても、旅人のコートを脱がそうとする北風にしかなれない。/だけど、本当は誰だって太陽になりたいのだ。" 約2年前 replyretweetfavorite