太宰治を撮った男—「林忠彦写真展 カストリ時代1946-56&AMERICA1955」

戦後70年という節目の年に、「戦後の日本とアメリカの姿」をありのままに捉えた写真展が品川のキヤノンオープンギャラリー1・2で開催されています。誰もが見たことのある太宰治、坂口安吾の肖像など、ポートレートの名手として知られる林忠彦が切り取った「かつてあった時代」を、この目で確かめてみてはいかがでしょうか?

歴史的な出来事や、そこに絡んだとされる人物たちの姿を、わたくしたちはどのように覚えているでしょう。よほど古い話であれば、その出来事を描写した言葉の印象と、いくつかの絵画などに頼りますね。家康、秀吉、信長それぞれの顏は、有名な肖像画によって記憶しておりますものね。

近現代になれば、わたくしたちの記憶を支えてくれるものは、写真ということになってきます。第二次世界大戦のさまざまなシーンなどは写真によって記録され、それが後世を生きる人の記憶の素になっております。たとえば「原爆投下」という事件に対しては、禍々しいきのこ雲のイメージが脳裏に浮かんだりするように。

歴史上の人物の姿も、ますます写真によってイメージが形づくられるようになります。夏目漱石は憂鬱そうに顔を傾けている姿で。正岡子規は後頭部のシルエットが印象的な横顔によって。芥川龍之介は、いかにも悩みごとを常に抱えていそうな和服姿でわたくしたちの記憶に収まっていますよね。

東京・品川で、戦後の風俗や人物の様子がありありと感じ取れる写真の展覧会がはじまっております。キヤノンオープンギャラリー1・2で開催中の「林忠彦写真展 カストリ時代1946-56&AMERICA1955」です。

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アート・コンシェルジュからの便り

山内宏泰

世に“アート・コンシェルジュ”を名乗る人物がいることを、ご存じでしょうか。アートのことはよく知らないけれどアートをもっと楽しんでみたい、という人のために、わかりやすい解説でアートの世界へ誘ってくれる、アート鑑賞のプロフェッショナルです...もっと読む

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コメント

3Scastori 林忠彦の写真展行けばよかった。 https://t.co/SXmhDerEbn 約5年前 replyretweetfavorite

NickTheHoly 品川で再来週までか > 約5年前 replyretweetfavorite

shimodakohei 行きたい http://t.co/fZk7Bonye3 約5年前 replyretweetfavorite

_sako35 ん゛ー観たい。今週暇だし行ってくるかな。 -  約5年前 replyretweetfavorite