遠藤雅伸「ゲームクリエイターになりたい人へ。ゲームで遊ぶだけではなく、ゲームを自作してみよう」

KADOKAWA・DWANGOが準備している、次世代の通信制高校の発表を記念しておこなった、“ゲームの神様”こと遠藤雅伸さんへのインタビュー。後編は、遠藤さん自身が中高生にうけた教育を振り返りつつ、ゲーム業界で活躍する人材になるには何が必要なのかうかがいました。

最終的には、ゲームをつくりたいという情熱が何にも勝る

— 遠藤さんは、中高生のころはどんな生徒だったのでしょうか。

遠藤雅伸(以下、遠藤) 中学の頃は勉強をしなくても、それなりに成績が良かったんです。だから高校は当たり前のように進学校に進みました。するとそこではまわりのレベルが高すぎて、平均点とるのがやっと、といった感じでした。高校では、勉強は諦めて部活をいろいろがんばりましたね。ビッグバンドでジャズのトランペッターをやったり、演劇をやったり、アメリカンフットボールをやってみたり。

— たくさんのことに挑戦されていたんですね。

遠藤 あ、水泳もやってましたね。まあ、可愛い女の子がいる部活にはとりあえず入ってみる、みたいな感じだったんですよ(笑)。

— そこから、どのようにしてゲームの世界に入られたんですか?

遠藤 大学で工学部に進んで、データ収集とかプログラム式の電卓などを使いながら、統計をとったりしていましたね。そういうところから、コンピュータに親しんでいきました。で、ぼくは工学部のなかでも、画像工学科というところにいたんです。だから、テレビ局や映画製作などの進路も考えたのですが、当時ちょうどテレビゲームが流行り始めたころで、なにかおもしろいものをつくりたいという思いから、ナムコに就職しました。

— ではその頃は、そこまでゲームが好きだったわけではなかったんですか。

遠藤 好きだったけれど、自分でつくるイメージはあまり持っていませんでしたね。それよりは、ゲームの可能性に惹かれたんですよね。演劇や映画は商業的にそこまで成功していない時代だったんです。で、ゲームは総合芸術になり得る要素を持ちながらも、まだ新規の分野だった。そこにいま飛び込めば、先駆者になれるかなと思ったんです。

— そういった今は大きな分野じゃなくても「これからくる」という波をつかむことは、ゲーム業界では必要な資質なのでしょうか。

遠藤 そうですね。ゲームは、ものすごいスピードで進化するジャンルです。新しいものを的確に取り入れられる人が、次の時代の勝者になる。例えば、大ヒットした「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」は、スマートフォンのスワイプの操作があったからこそ生まれたゲームです。スワイプ操作というものが世に出てきた時に、それを最もおもしろく感じられるように実装したはじめての作品だった。しかも、日本向けだったということでヒットしました。このように新しい技術に敏感で、それをうまく料理できるタイプのクリエイターが、ゲーム業界では活躍するんです。

— ゲーム業界を目指す学生が、早いうちから学んでおいたほうがいいことはなにかありますか?

遠藤 ゲームというのは、遊ぶのが好きだからといってつくれるわけではないんですよね。ゲーム業界を目指すならば、じっさいにゲームをつくってみるのが一番勉強になると思います。つくってみたら、なんの技術が必要なのかがわかる。そこから、プログラミングやイラストレーションなど、これができれば自分がつくりたいゲームがつくれる、という技術を身につけていくといいと思います。

— ほかに必要な資質などはありますか?

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ネットが変える新しい教育

cakes編集部

本日、KADOKAWA・DWANGOがネット時代の新しい高校設立を目指しているという発表がありました。そこで今回ドワンゴとcakesの合同で、各界の著名人に、教育、学習についてインタビューをおこないました。

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ryosight [そういう対象を見つけるには、やっぱり新しいことに挑戦してみる機会を増やすことが必要だと思います。それはだいそれたことじゃなくてもよくて、食べたことないものを食べてみる、近所の行ったことがない場所に行ってみる、そういうことでいい] https://t.co/UIfr3pb4TD 4年以上前 replyretweetfavorite

ryosight [今の若い人は、情熱を傾けられるものを見つけること自体が難しいと感じているようです。] https://t.co/UIfr3pb4TD 4年以上前 replyretweetfavorite

Chidorirecords 「このように新しい技術に敏感で、それをうまく料理できるタイプのクリエイターが、ゲーム業界では活躍するんです」 4年以上前 replyretweetfavorite