漫画、アニメ、舞台。それぞれが生み出す『弱虫ペダル』の世界—vol.2

漫画のみならず、アニメ、舞台とさまざまなメディアミックスが大人気となっている『弱虫ペダル』。原作者である渡辺航さんは、こうしたメディアミックスをどのように考えているのでしょうか? そして渡辺さんが考える「漫画ならではの魅力」とは。『劇場版 弱虫ペダル』の上映を記念して、バリバリの弱ペダファンだという方から、読んでないが気になっているという方までお楽しみいただける、特別インタビューをお届けです。

メディアと人間の想像力の関係

— 『弱虫ペダル』はアニメや舞台、小説など、さまざまなメディアミックス展開をしている作品です。渡辺さんは「メディアミックスには影響を受けないようにしている」とよくおっしゃっていますが、ご自身が考える、「漫画だからこその魅力」を教えてください。

弱虫ペダル(41): 少年チャンピオン・コミックス
弱虫ペダル(41): 少年チャンピオン・コミックス

渡辺航(以下、渡辺) 僕は、いつも「漫画が一番おもしろいメディアだ」と思って描いています。漫画って、すごく自由で想像力を働かせられるメディアなんですよ。声も色もついていないけど、全部読者が自分で想像できる。たとえば、好きな作品がアニメになったときに「このキャラクターってもっと高い声じゃないかな」と思うことってありませんか?

— そうですね。「この声がピッタリだ!」と思うこともありますし、やはり声優さんの熱演を聞くうちに「この声しかない!」と感じることもありますが。

渡辺 それって、漫画を読んでいるときに、頭の中で声を想像しているということ。なかなかこういうおもしろさのあるメディアはないですよ。想像力の分、漫画ってすごくたくさんの情報量が入れられるんです。「アニメのファンです!」というファンレターを僕宛てにいただくことも多いのですが、ぜひあわせて漫画も楽しんでもらいたいですね。

— たしかに漫画を読んでいると、キャラの声も聞こえますし、自転車の速さも感じます。1枚の絵で、一瞬にも永遠にも感じられたり……。アニメとは違う種類のテンポや疾走感があるなと。

渡辺 最初から音がないのに、「その瞬間、世界から音が消えた」という表現もできてしまうのがおもしろいですよね。一方、「弱虫ペダル」の場合は、アニメも僕自身楽しく見ています。1話30分という中で展開するメディアですが、アニメは「アニメとしての」完成形を見せてくれていると僕は思っています。劇場アニメも劇場アニメのノウハウがあって、そこで完成形を出してくれると思うので、楽しみにしています。

— 全然違う表現として、「舞台」のメディアミックスもあります。『舞台 弱虫ペダル』は「ペダステ」という愛称で親しまれ、今やなかなか公演チケットがとれないという人気ぶりです。ペダステについてはどう考えていらっしゃいますか?

舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The WINNER [DVD]
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劇場版 弱虫ペダル』インタビュー

渡辺航

累計発行部数1400万部超を記録している大人気漫画『弱虫ペダル』(秋田書店)。初のオリジナル映画『劇場版 弱虫ペダル』の上映を記念して、原作者の渡辺航先生へのインタビューが実現しました。今回の映画の見どころ、「漫画」というメディアの魅...もっと読む

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コメント

usuba3 わたる先生の描くペダルと他メディアには結構距離があるようなのでそれぞれ別物と考えた方がいいのかも https://t.co/XNX4YAUhGu 3年以上前 replyretweetfavorite

tayogurt これ凄い面白い‼︎ 漫画、アニメ、舞台の違いとか共通点とか。 5年弱前 replyretweetfavorite

kazukiaoba  2回目更新されてた!自転車あるある。 5年弱前 replyretweetfavorite

bell68 更新されてた!先生のお人柄というか感性が本当素敵です… 5年弱前 replyretweetfavorite