三浦しをん「そして、男がいなくなった」

直木賞を受賞した『まほろ駅前多田便利軒』とそのシリーズ、辞書編集部を舞台にし、映画版も大ヒットした『舟を編む』などで知られる、作家の三浦しをんさん。最新作の長編『あの家に暮らす四人の女』は、なんとなくつながった4人の女性が、古い洋館で共同生活を送る物語です。しかも谷崎潤一郎さんの名作『細雪』の現代版という設定。人間関係の描写の達人といったイメージの三浦さんですが、意外にも男女関係を描くことには難しさを感じているらしく……。三浦さんが見つめる人間関係の機微は、いかなるものなのでしょうか。

三浦しをんがいま輝いている3つの理由

キャラクターがスバラシイ!
人と人の関係性や距離感の巧みな描写に定評あり。ひと癖もふた癖もある登場人物がいとおしくなり、彼らのユーモアたっぷりの言動についついニヤニヤしてしまいます。

映像化作品、多数!
『風が強く吹いている』 『まほろ駅前多田便利軒』 『舟を編む』など映像化されている作品が多く、小説と映画で二度楽しめます。

20代で直木賞受賞!
2006年に29歳で『まほろ駅前多田便利軒』にて直木賞を受賞。2012年には『舟を編む』が本屋大賞に選ばれるなど強い支持を得ています

読者は男女の関係に対するジャッジが厳しい

— 最新作『あの家に暮らす四人の女』は、アラフォーとして、めまいがするほどリアルで楽しい小説でした!

三浦しをん(以下、三浦) よかった! ありがとうございます。

— 世代も性格も異なる4人の女性の共同生活はとても楽しそうで魅力的なのに対して、登場する男の人たちは、ことごとく頼りないというか、キャラが薄いのも、またおもしろくて。

三浦 でも現実もそんな感じじゃないですか……、って言うと男の人に悪いけど(笑)。家庭内では男性ってあまり立場がないけど、そのほうがかえって円満に行く気がします。今どき父権主義的な人がいたら、女性だけでなく男性も含めて周りの人はたぶん戸惑うとだろうし、影が薄いくらいがいいんじゃないですかね。

— そうかもしれません。

三浦 なんか私、男の人を書こうとすると女の人がいなくなり、女の人を書こうとすると男の人がいなくなるんです。ふたつの性を同時に書くことがなかなか難しくて、うまくいかないんですよね。

— それはどうしてですか?

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コメント

suisenteikyohji (再)男と女の他者との交わりの違い『断片的なものの社会学』(岸政彦・朝日出版)の「土偶と植木鉢」を思いだした。> 1年以上前 replyretweetfavorite

suisenteikyohji 男と女の他者との交わりの違い、『断片的なものの社会学』(岸政彦・朝日出版)の「土偶と植木鉢」を思いだした。> 1年以上前 replyretweetfavorite

yanabo 三浦しをんさんの 新刊『あの家に暮らす4人の女』 大傑作。これ、いろんな意味で また話題になるだろうなあ。 映像化も必ずされるだろう。煮染めた『海街ダイアリー』的な。 」 https://t.co/69TWEHxbmK 1年以上前 replyretweetfavorite

YesNo_MO3 しをん先生新刊出てた。゚(゚^∀^゚)゚。。゚(゚^∀^゚)゚。。゚(゚^∀^゚)゚。 1年以上前 replyretweetfavorite