たとえば企画会議の席で、上司から「どういう企画なんだ?」と聞かれたとき、あなたは「ひと言」で答えられなければならない。
それがどんな企画なのか説明するのにたくさんの言葉を要するのは、自分のなかでまだうまく咀嚼できていない証拠だ。
その企画を通じて、自分はなにを提案したいのか。企画のぜい肉を削りに削っていったとき、最後に残るのは誰に向けたどんなメッセージなのか。それをしっかり考えつくしていれば、ちゃんと「ひと言」で答えられるはずだ。
じゃあ、どうすれば自分の企画を「ひと言」に集約させられるのか?
マンガを例に説明しよう。
新連載の企画を考えるとき、作家たちは登場人物を考え、大ざっぱなストーリーを考える。キャラクターとストーリーが揃えば、物語についてなんとなくの道筋が見えてくるものである。
次に僕が考えるのは、作品コンセプトの「セリフ化」だ。
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