資生堂の死角をついた広告戦略の設計 ~異端デジタルマーケッターの闘い その2

資生堂の死角をついた異端デジタルマーケッターを追う。

 テレビCMゼロ指令がでて社内に不穏な空気が流れる中、一人やる気に満ちていた人物がいた。宮野淳子。03年に 日本ロレアルに入社して以来、どうせテレビCMの投下量では勝てないなら、デジタル広告という方法で戦いたいという強烈な思いを胸に秘めていた。年間マーケティング費用1800億円の資生堂に予算2000万円でどう挑んでいったのか。

 「ゴー・ビヨンド・プロテクション」。そう名付けられたキャンペーンが動画共有サイトのYouTubeで始まったのは、それから数カ月後のことだった。

 イラストレーターが毛先にたっぷりクリームを染み込ませた絵筆を手にすると、弦楽器の旋律に合わせて、女性の素肌の上にダマスク調の花柄を描いてゆく。そして日焼けマシンの光を当てると、首筋から背中、脚にかけてクリームを塗ったところだけが真っ白のまま美しいデザインが浮かび上がるという映像作品だ。

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広告戦争 デジタル空間の覇権をめぐる人脈と金脈

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世界17兆円、日本1兆円という巨大なデジタル広告市場。グーグルやフェイスブックといった巨大IT企業のみならず、広がり続けるデジタル空間には、その人脈と金脈の匂いを嗅ぎ付けた、新興ベンチャーが雨後のたけのこのように出現している。ブラック...もっと読む

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