おもちゃみたいに壊れた街に
それでも 春はやってくる
山はいつでも そこにあり
草は青く 木々は風にそよぐ
戦争なんて 可笑しいだけ
花を見て ただそれだけで 涙が出る
おまえ想えば
鳥の鳴き声 ただ聞くだけで 心が揺れる
おもちゃみたいに壊れた街で
1000日つづく 血の争い
宝石よりも大切な 手紙を胸に縫い付けて
遠く離れた おまえを想う
もはや 手柄や冠よりも
ただ ふたりで 暮らしていたい
国を持たない ふたりでいたい
誰も知らない 山の向こうで
「国破れて山河在り」
杜甫(712〜770)
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