こんにちは。外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
先日、飲み会があり男性ドクター三人で話すことがありました。
珍しいことに、たまたま三人ともアラサーなのに独身だったんです。普通医師って、20代での結婚が多いので、とっても珍しいシーンでした。
ですので、お互いに「なぜ結婚できないのか」について議論をしました。
一人は30歳になったばかり、呼吸器内科医の「マジメ先生」です。
名門男子中・高一貫校の出身で、身長177cm。これまで付き合った人数は5人。現在彼女はいません。
なんでも「ぼくは中高時代はめちゃくちゃマジメで、大学デビューなんですよ」だそう。これくらいが精一杯で、あんまり気の利いた冗談を言うタイプではありません。ま、いかにも誠実できちんとした、見た目も中身も内科医っぽい先生です。
もう一人は30代中盤の、ミドサーイケメン消化器外科医、髪にはゆるいパーマがかかっている。ちょっとおしゃれでいい時計なんかしちゃって、見るからに外科医の、素行の悪い「ド肉食先生」です。ド肉食といったってEXILEっぽくはなくって、色白で肌のキメ細かい、いかにもモテそうな先生。何をやらせても上位5%に入る、頭も良く運動神経も良く酒も飲めて話も面白い先生です。
それに私、アラサー外科医、雨月です。
はじめに、お二人に「結婚したいですか」と伺うと、二人とも「したい、したい」と。では、「どうして結婚できないか、自分でどう思います?」と尋ねると、
「よおーく考えると、結婚する気がないんでしょう。たまにしたくなるけど、すぐに諦めちゃう」と、マジメ先生。
諦める?と問うと、こんなお話をしてくれました。
親の呪いのせいで結婚できない
マジメ先生の家はかなりお堅い家庭で、親父さんも内科のお医者さん。母は専業主婦。もともと先祖代々裕福な家柄だったわけではなく、親父さんが頑張って医者になって、なんとかその家を盛り上げたんだそう。
「僕は、呪われているんです」とおっしゃいました。
「呪い」とは、「親が出す結婚相手の条件が厳しすぎる」という呪いだとか。
なんでも、相手の女性の高校、大学、職業、家族構成、さらには相手の親の職業までかなり細かい条件があるんだそう。一度、結婚したいと思った女性がいたんですが、「高校」でひっかかって結局親父さんがOKしなかったそう。「絶対に会わない」と言われていたそうなんです。で、別れてしまったと。
「親なんか関係ないじゃない?」と試しに聞いてみたら、
「親を打ち捨ててまるで駆け落ちみたいに結婚するほどの熱意はなかったし、親に祝福されない結婚はしたくなかったんです。それじゃあ結局幸せではない気がするので」と。やっぱりキチンとしている。内科医だ。
ここでド肉食先生がこんなきびしい質問。
「ホント?それだけじゃないでしょ?ぶっちゃけ、『まあイザとなったら次もあるしな』と思ってたんでしょ?」