道徳の時間

開沼博 vol.3 不利益の再分配って、みんな納得してくれますか?

開沼さんとの道徳対談もいよいよ最終回。ふたりの今回の対談での原発問題の落としどころは、「一部にたまったリスクを社会に再分配すること」。でも、不利益の再分配に、国民は同意できるのでしょうか? ふたりの議論は白熱し、なぜかキャバクラで説教するおじさんの話に……。

カギは「リスクの再分配」

岡田斗司夫(以下、岡田) そうしたら、具体的にはどうやってリスクを再分配したらいいのかなあ。たとえば、日本では都道府県ごとに県民の所得とかが出ていますよね。ああいう風に、金銭面に限らずどこがどれだけ得しているかを算出する。そして、各都道府県の有利さを相殺するように不都合を置くというのはどうだろう。東京はほかの都道府県より得してそうだから、お台場にはカジノじゃなくて原発をつくれとか。秋田には美人が多いから補助金下げろとか。

開沼博(以下、開沼) それはつらい(笑)。

岡田 測定するのが難しいものもたくさんあるだろうけど……。

開沼 幸福や希望の定量化を研究している人は、一応いますね。東大にも「希望学プロジェクト」という研究をやっている方たちもいる。

岡田 へええ! じゃあ、僕が考えるようなリスクの再分配も、やってやれなくはないのかな。

開沼 結構現実的な話だと思います。

岡田 でも、不幸や幸福を数値化できるとして、不幸を装って再分配を免れようという人も出てくるんだろうなあ。

開沼 市場原理で win-win になってるからいいじゃないかと言う人もいるでしょうね。自分が人に押し付けている不利益と、そこから自分が受けている利益に気づかずに、自分が受けている不利益ばかりを主張する人。

岡田 うんうん。

開沼 ちょっと語弊があるかもしれませんが、僕、被災地にも原発立地地域にも行ったこともないのに震災で目覚めちゃって反原発だとか言っちゃってる人って、キャバクラで説教するおじさんに似ているなと思っているんですよ。

岡田 えっ、何それ!

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岡田斗司夫

評価経済など新しい資本主義が加速しはじめた21世紀。 そんな新時代の「道徳」とは、一体どんなものでしょうか。 未来社会をサバイブする岡田斗司夫が、 ゲストとともに様々な事例を引用しながら、 現代の「道徳」について考えていきます。 (月...もっと読む

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コメント

MrYukicks ちょっと語弊があるかもしれませんが、僕、被災地にも原発立地地域にも行ったこともないのに震災で目覚めちゃって反原発だとか言っちゃってる人って、キャバクラで説教するおじさんに似ているなと思っているんですよ https://t.co/Z7fMB04Jbl 5年弱前 replyretweetfavorite