渡辺謙が語った、もしカツシンがハリウッドに行っていたら—吉本浩二インタビュー

7月9日に発売される注目作『カツシン ~さみしがりやの天才(スター)~』第2巻。その発売を記念して行われた著者・吉本浩二さんインタビューの後編です。伝説の大河ドラマ『独眼竜政宗』で、勝新太郎と共演した思い出を前のめりで語った渡辺謙さん。ハリウッドで活躍する大俳優だからこそ語れる「もしカツシンがハリウッドに行っていたら」という話も含め、単行本に収録しきれなかった裏話もたっぷりでお届けします。(構成:おぐらりゅうじ

もしカツシンがハリウッドに行っていたら

— 前編では充実した渡辺謙さんへの取材ついておうかがいしましたが、今度はそれをマンガに落とし込むのがすごいプレッシャーだったんじゃないですか?


カツシン ~さみしがりやの天才(スター)~ 第2巻 新潮社

吉本浩二(以下、吉本) いやぁ、本当に大変でした。最初の段階では全然ページに収まらなくて。たぶん10ページくらいはオーバーしてたんじゃないかな。それを泣く泣くまとめたんですが、面白いところはなんとか全部マンガにできたのではないかと思います。

— 泣く泣く削ってしまったエピソード、伺ってもいいですか?

吉本 さっきの一流の話にもつながると思うんですけど、この時代にカツシンさんがいたとして、今のハリウッドならその力をもっと活かせたんじゃないか、カツシンさんのやりたいことがもっとできて、実現できたかもしれないっていうことはすごく言ってました。

— それは今のハリウッドと、かつての勝新太郎の両方を知っている人にしか言えない言葉ですね。

吉本 『座頭市』の大映では比較的カツシンさんに自由にやることができたんですけど、日本映画の主流はやっぱり当時からきちんと脚本やセットがあって決まったものを作りこむスタイルなんですね。それとカツシンさんのアドリブは、あまり相性がよくなかったのかなと思うところもあって。カツシンさんの話をするときにはよく言われることですけど、時代が早すぎたというか、あの当時すでに国際基準だったのかもしれません。渡辺さんも「今のハリウッドのセットを見せたら、勝さんも喜んで演技したんじゃないか」とおっしゃっていました。

— 時代を超えた貴重なお話ですね。

吉本 渡辺さんに取材して、改めて役者って凄まじいなと思いましたよ。以前とは明らかに役者を見る目が変わりました。本物であればあるほど、演技が上手いとかセリフを読むのが上手いとか、そういうレベルの話じゃないんでしょうね。

カツシンの話となると嬉しそうに語るスタッフたち
この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

このエピソードが収録されたコミックス第2巻が7月9日に発売! ほかにも、単行本でしか読めないエピソードが満載です!!

この連載について

初回を読む
カツシン~さみしがりやの天才(スター)~

吉本浩二

『ブラック・ジャック創作(秘)話』で、新しいノンフィクションマンガの世界を開拓し、宝島社『このマンガがすごい!』オトコ編で1位を獲得した吉本浩二さん。その吉本さんが次にテーマとしたのが、映画『座頭市』や大河ドラマ『独眼竜政宗』などで知...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

yu_no17 |カツシン~さみしがりやの天才(スター)~|吉本浩二|cakes(ケイクス) https://t.co/7g4kyBebqq 5年以上前 replyretweetfavorite

abm このマンガ面白そう> 5年以上前 replyretweetfavorite

kei_mi タランティーノなら勝新をリスペクトしてて、アドリブも喜んで採用しそうなイメージがある。 もし病気をしなければクリストフ・ヴァルツみたいになってたかも 5年以上前 replyretweetfavorite

kow_yoshi ふと、三池崇史と勝新太郎が組んだらどんなことになっただろう…と想像したことがあります 5年以上前 replyretweetfavorite