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絶対ハマる!『毒見師イレーナ』の意外な魅力とは—渡辺由佳里×堺三保対談vol.2

日本の翻訳小説業界に、人気作家を多く抱え、世界18カ国で事業展開しているハーパーコリンズ・パブリッシャーズが上陸! 日本支社による新レーベル〈ハーパーBOOKS〉が創刊となります。これを記念して、翻訳家の渡辺由佳里氏と、脚本家、翻訳家、評論家である堺三保氏が対談。第2回は、創刊タイトル『毒見師イレーナ』の魅力に迫ります。大人をも魅了し、アメリカでベストセラーになった本作品が、日本人でも絶対楽しめるその理由とは?


— さて。ここまで、「ハーパーコリンズとはなんぞや?」というところから、英語圏の出版事情について語っていただきました。ハーパーコリンズの日本進出第一弾レーベル〈ハーパーBOOKS〉の創刊タイトル『毒見師イレーナ』に、渡辺さんは翻訳者として、堺さんは解説者としてたずさわっておられるんですよね? 渡辺さんは以前より、お嬢さんが本作のファンとのこと。

渡辺由佳里(以下、渡辺) そうなんです。娘が子供の頃から、私は、彼女と友人たちに、“本選びのコンシェルジュ”扱いされていたんですよね。「次はこういうの読みたいから選んでよ」と(笑)。『毒見師イレーナ』の原書『Poison Study』は、当時女子高生だった娘とその友人ふたりに「テストが終わったから、世界観が素晴らしくてロマンチックで冒険もあるファンタジーを読みたい」と依頼されて選んだもので、その3人組がじっくり読んでボロボロになった原書がうちにはあります(笑)。本作についてはブログ〈洋書ファンクラブ〉でも紹介していたので、翻訳ができたのは嬉しいことです! ところで解説された堺さんはこれ、読まれてどうでした? 率直なご意見お聞きしたかったんです!


読み込まれた『毒見師イレーナ』の原書

堺三保(以下、堺) 純粋におもしろかったですよ。ただ、アーシュラ・K・ル=グウィンが昔怒っていたように「ファンタジーの皮を被った現代小説」だって言われたら、反論しづらいかなあ?とも思いつつ。

渡辺 あはは! それはあるかも。全体的に最近のYAファンタジーはすべて「ファンタジーの皮をかぶった現代小説」なんですよね。

— たしかに私も読みましたが、『毒見師イレーナ』、どこかファンタジーさを感じさせない妙なリアリティがありますよね。

 そうそう。でも、ジョージ・R・R・マーティンの『氷と炎の歌』のヒット以降、こういう作風が主流なんだよなあ、とも思っていて。私は肯定的にとらえています。

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Harperbooksjp 「毒見師イレーナ」の続編「イレーナの帰還」、今月18日の刊行予定です。死刑囚少女の、命懸けサバイバルファンタジー。気になっておられる方、既に1話目読まれた方、ぜひ渡辺由佳里さん×堺三保さんのcakes対談もチェックしてみてください☆ https://t.co/ENx2udjikR 3年以上前 replyretweetfavorite

hq_syoten_sama 『毒見師イレーナ』☆ハーパーBOOKS 2 約4年前 replyretweetfavorite

hq_syoten_sama ハーパーBOOKS ☆『毒見師イレーナ』の意外な魅力とはーー渡辺由佳里×堺三保対談vol.2| 約4年前 replyretweetfavorite

hq_syoten_sama 『毒見師イレーナ』、 約4年前 replyretweetfavorite