第1回 マンガはプレゼンの教科書だ

『ドラゴン桜』などの超人気作品を世に送り出し、cakesでも『会社に左右されない仕事術』を連載中の漫画家・三田紀房さん。そんな三田さんが、マンガ制作の舞台裏を明かしながら伝授する最強のプレゼン指南書『プレゼンの極意はマンガに学べ!』が2月21日に刊行されます。その内容の一部をcakesで先行連載! すべての社会人に贈る、最強のプレゼン術をお楽しみください。(2月21日刊行『プレゼンの極意はマンガに学べ!』(講談社)より先行公開)

 新連載を前にしたとき、僕はいつも肝に銘じる。

 これは単なる第一話ではない。不特定多数の読者を前にした、一発勝負のプレゼンなのだ、と。
 たとえば『モーニング』で新連載をスタートするとしよう。このとき、マンガ家たちは約30万人もの見知らぬ読者に対して、自分の作品についてプレゼンをおこなうことになる。ここでいかにして読者の心を鷲づかみにするか。ストーリーやキャラクターを受け入れてもらい、来週からも読んでみたいと思ってもらうか。失敗は許されない。大げさな話ではなく、マンガ家生命をかけた一世一代のプレゼンである。

 そう、マンガ家にとっていちばん緊張する瞬間といえば新連載の第一話なのだ。
 読者は作品のテーマやストーリーについて、なんの情報も持ち合わせておらず、登場人物の顔や名前も知らない。それどころか、三田紀房というマンガ家の存在さえ知らないのかもしれない。毎週読んでいるマンガ誌に、突如として割り込んでくる異物。それが読者から見た新連載だ。
 そんな読者たちを前に、たった数十ページの第一話で作品の魅力を伝えきり、三田紀房というマンガ家の商品価値を示し、翌週以降も読んでもらわなければならない。その緊張がどれほどのものであるか、おそらくマンガ家にしかわからないだろう。

 さて、一方のあなたは普段どれくらい真剣にプレゼンしているだろうか?
 心のどこかで「プレゼンに負けたってかまわない」「プレゼンなんて仕事の一部でしかない」と思っていないだろうか?
 それは違う。
 たった一発のプレゼンには、あなたの仕事人生を一変させるだけの可能性が秘められている。
 なぜなら、プレゼンとは仕事における「第一話」なのだ。
 あなたという存在を他者に知らしめ、その商品価値を認めさせる唯一無二のチャンス。それがプレゼンだ。ビジネスの現場において、これほど直接的に自分をアピールできる機会は他にない。
 伝える力、そして他者を説得し、動かす力。
 優れたプレゼンには、ビジネスパーソンに求められるすべてのスキルが詰まっている。プレゼンを制する者は仕事を制す。そう断言してもかまわないくらいだ。
 本書は、マンガ家の視点でとらえた「プレゼンの教科書」である。
 ただし、その応用範囲は、企画提案のような純粋なプレゼンテーションだけに留まらない。企画書や報告書の作成、営業先での話の進め方、あるいは就職・転職の面接試験など、あらゆるコミュニケーションに使える「伝える技術」を公開したいと思っている。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

コルク

この連載について

プレゼンの極意はマンガに学べ!

三田紀房

人の心を操り、自由自在に動かす最強のプレゼンノウハウは「マンガ」にありました。超人気作品を次々と送り出し、cakesでも『会社に左右されない仕事術』を連載中の漫画家・三田紀房さん。三田さんが、マンガ制作の舞台裏を明かしながら伝授する最...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません